<上巻>あなたはここが何だか分かる?〜ザンビアで一悶着〜
こりゃたまんねぇなオイ。
勘弁してくれよお前。かまってちゃんなの?
んで?
崖じゃねぇーか。
誰がお前、朝青龍の立ちションみたいな滝を見に来たかって。
アフリカ縦断編 前回
もくじ
2017年10月23日〜
ザンビアでBitcashを買ってくるよう催促する私
タンザニアを満喫した僕は次の国ザンビアへ。ゴールの南アフリカまでに経由する国はザンビアを含め残り3カ国。と言っても見どころがほとんど無いため、あったとしても行きませんけどね、なので一気に進んでいきますよ。
ザンビア側の国境の町ナコンデ(Nakonde)から首都のルサカ(Lusaka)までおよそ1,000km。
この間は大抵の旅人がタンザン鉄道で通過するようで、バス移動の情報がほとんどありませんでしたが、出発時刻は毎日あさ6時、到着は夜10時頃の約16時間の移動でした。バスターミナルには2つほどのルサカ行きのバス会社がありますが、どちらも200クワチャ(約2,200円)。
僕が使った会社(名前は失念)よりも上の画像のJULDAN社のほうが良いかもしれません。と言いますのも、ボッタクられたからです。あとで気付きましたが正規よりも50クワチャ(約600円)も多く払っちゃいましたよ、もう怒髪天ですよ。
そしてナコンデにはいくつかのいづれもクオリティの低そうな宿がありますが、なんとどのバス会社でも発車まではバス車内で眠る事が可能。出発が朝早いのでこれは助かりますし、たくさんの乗客が寝ていたので治安の心配も無いと思います。シャワーもバスターミナルの隣にあるレストラン併設のホテルのものを有料(10クワチャ、約100円)ですが借りられましたよ。
更にはルサカ到着後も車内で一夜を明かすことができました。夜10時頃の到着なんで、出来れば出歩きたくないですよね、助かります。そこも人がたくさんいて危険は無さそうです。
ボッタクりが発覚した際はムシャクシャしていましたが、でもそれがすぐに消え去るほどにこの町の人々はとびっきりにフレンドリー。バスターミナルの前にあったお米と牛肉カレーのようなものは強烈に美味しく、屋台のオバちゃんも他の売人もとっても親切で楽しい待ち時間となりましたよ。
タンザニアの心地良い響きのスワヒリ語は聞こえなくなりましたが、ケニアに続き再び英語が公用語となり意思疎通は容易。
タンザニアと同じくバスが停車するたびに物売りが集まってきますが、このような小学生くらいの子供も見られました。彼ら、空のペットボトルを集めています。ちょうど僕も持っていたので窓から手渡したんですけど、その時の彼らの嬉しそうな目が忘れられません。どうしてこの世はこんなにも不平等なのか。
ザンビア以南の国から町はドンドン近代化していきます。こちらは首都ルサカにあるショッピングモール。アフリカとは思えませんね、でもエアコンも効いてないしエスカレーターも作動していないという途上国のエセ都会あるある。
ルサカでは見どころも無さそうで何もせずに1泊だけしてサクッと次の町へ。いや、何もせずというのは違いますかね、大変でしたよ本当に。
なぜって、
僕のFacebookが何者かに乗っ取られていたのです。
青いのが僕になりすました犯人が送ったメッセージ。これを僕の友達100人ほどに一斉に送信されました。
しかしながら犯人さんの壊滅的なまでの言い回しの下手さに被害者は誰一人いなかったようでひと安心です。
「大丈夫だよ、安心して」って、そりゃ笑っちゃいますよ。こういう乗っ取りグループって中国人がほとんどだそうですね。
この方なんて最高の切り返しですよね、忙しいのか暇なのか分かりませんよ。
送信された友達のほぼ全員に謝罪のメッセージを送るのとアカウントの復旧がなかなか大変でして、半日かかりましたよ。そうです、首都ルサカでやっていたことはFacebookのアカウントを取り戻す作業です。
でもですね、ザンビアというよく分からない国でBitcashを買ってくるよう求め回る僕ってのも、なかなか乙で面白いですよね。・・・いやいやいや、お友達の皆さんにはご迷惑をお掛けしちゃいましたよ。
犯人さん、見てます?あなたのおかげで僕の貴重な1日が潰れましたよ。あなたはバーカなので被害は無かったようですが、とっても疲れました。僕に謝ってくれますか?
え?なに?今忙しいだ?ぶっ飛ばすぞテメェ。
つーかよく聞けよオメェ、フランクに「今忙しい?」じゃなくて、そこは低姿勢に「今、お時間ありますか?」にすればよ、多少は成功率上がったんじゃねぇの?
・・・あれ?いやいやすみません、お友達のみなさん本当にごめんなさい。
てかよ、Bitcashとかよく分かんない仮想通貨じゃなくて米ドル取って来いよお前。世界は1に米ドル、2に米ドルなんだよ知らねぇの?ドナルドトランプさんにシバかれろ。お前なんてお家でフライドポテトでもしゃぶってりゃいいんだよ。あれ?それドナルド違いでした。人から騙し取った電子マネーで食うマックは美味しいかい?俺はそうは思わねぇけど。
そもそもそんなことばっかやってねぇでちゃんと働けこのプー太郎がコラ。
・・・あれ?かれこれ4年もプー太郎で税金すら納めていないのは僕でした。ごめんなさい。ある意味で僕は犯人さん以下なのかもしれません。
ちなみに復旧その後、再び乗っ取られましたからね。
こちらは一度目。
これが二度目。
心当たりが本当に無いので怖いです。でもとりあえずは復旧できてます。しかしホントに迷惑な話ですね。怒髪天ですよ。
崖の観光?と、それよりも面白いホテル
崖じゃねぇかってお前。
さて、ルサカから更に南下しあっという間に次の国ボツワナのすぐ近くにある町、リビングストン(Livingstone)へ。140クワチャ(約1,500円)。ザンビア以南からは近代化と共にバス代も物価も上がってきますよ。
この町はそう、壮大な断崖絶壁を見られる場所で世界的に有名なんですよ、って違う違う。
オイ冗談じゃねぇぞお前!
水は!?水はよォォオッ!!??
だから俺は朝青龍と日馬富士の連れションみたいな滝を見に来たんじゃねぇっての!
ちなみに始めにタイプミスで朝青龍が「朝少量」になっちゃって吹いちゃった。控えめになっちゃったお前。
ここがどこだか分かりますか?そうです、ココこそが世界三大瀑布の一つ、ヴィクトリアの滝なのです!
いかがですか?岩ですね。
いやいや、水はよ?
実はこの時期、乾季の真っ只中なんですよねぇ〜。3月〜7月の雨季シーズンでは、こんなむき出しの崖が見えないほどの量の水が流れ落ちるのです。上の2枚の写真の看板に本気を出したヴィクトリアさんの姿が見えますでしょ?
更に腹立たしいのがコチラ。
お!乾季は水が無いとは聞いていたが、向こうにスゲェのあんじゃん、行ったろ。わくわく。
誰でもそう思いますよね?
おお、いいぞ、アレはなかなかのもんだ。あそこに人がいるな、俺も行ったろ。わくわく。
しかし、どう考えてもあの凄そうな場所へは行けないのです、道が無いのです。
実はヴィクトリアの滝は、ボツワナのまたお隣の国ジンバブエとの国境に位置しておりまして、そうなんです、あっちはまさかのお国違いなのであります。
あれが国境の橋。右側がジンバブエなんです。
ズッコケですよね、なにこの違い。誰が崖を見に来たかって。怒髪天ですよ。
とは言うものの、むしろ来て良かったです。誰もが知らないヴィクトリアの滝を見れたのですからね。皆さんは乾季に滝を見る場合はジンバブエ側へ行きましょうね。
すんげぇリアルなレプリカだこと。
リビングストンから滝へは、泊まっていた宿のFowlty Towersから毎日無料のシャトルバスが出ています。
もちろん僕もそれを利用させてもらったのですが、どうやら降りるタイミングが悪かったようで、滝から手前2kmほどにある超高級なホテルまで行ってしまったんです。
豪勢なレセプション。今の僕にはとうてい縁の無いホテル。いつか美人な奥さんと来ますからねっと。
いやいやちきしょう、この蒸し暑い中で結局滝まで歩くハメになるとは。
がしかし、これがむしろ正解だったのです。
よく分からないまま降りた、そこはホテルの敷地内とはつゆ知らずに滝に向かって歩きました。
綺麗に整備された青々とした緑が心地良く、マイナスイオンをたっぷり取り込めますね。
おや?こんな道の真ん中にレプリカを置くのってどうなんです?しかしリアル過ぎますよね。
いや、生きてるやんけ。
そうなんです、このホテル、敷地内でキリンさんが放し飼いにされているのです。すぐ横の建物は客室ですよ。先に載せたシマウマさんも本物。
美人なインパラさんも登場。
これは割りとどこにでもいますが、バブーンというお猿さんも暮らしています。
そしてまたこのホテルのスタッフがみんな超絶に親切で、もうホント大好きザンビア人。
「こうやってな、シャバシャバしてると来るんだぜ。」
とっても暇だったのでしょう、ホテルのセキュリティのお兄さんが僕と遊んでくれました。
敷地内の池には必ず【ワニ注意】の看板が見られるのですが、尋ねたんですよ、本当にいるのかを。
ワニはたくさんいるけど、小型なので特に心配しなくてもいいそうです。
お兄さんが池を揺らしてみると・・・
いやこれ危険でしょアカンでしょ。
なんだかんだ滝までの2kmほどの距離を2時間もかけて堪能していました。ちなみに滝自体の観光時間は小一時間でして、つまり何が言いたいかって、
ヴィクトリアの滝よりもこのホテルの方が楽しめたということです。
ある程度は飼い慣らされているとはいえ、あんなに間近でキリンさんを見ることって普通は出来ないですよね。
更にはこのホテルは滝への独自の通路がありまして、一般のチケットカウンターは通りません。おそらく宿泊は滝のチケットが込みなのではないかと。
じゃあタダで見れちゃう!?とは思いつつも、しっかりチケットの確認は取られる。
しかし、通常の20USドルか180クワチャ(約2,000円)ではなく「150クワチャで良いよ」とコソコソと言われた。
何だそれ?と思いつつも、そうです、これらは彼らのポケットマネーになるんですね。
これはあまり大きな声では言えませんが、ちょっと安く見れる裏技ですね。
滝の入り口では現地人の方々が可愛らしい手作りのゲームに没頭。
お土産屋さんではこんなものがありましたよ。
半端ねぇ。500億ジンバブエドルですよ。一番大きい紙幣は人気らしくここにはありませんでしたが、その額なんと100兆ドルだそう。
これオモチャでもなんでもなく、まだ2015年まで実際に使われていたホンモノの紙幣。現在は米ドルが主に使われています。
ハイパーインフレで廃止されたのでまぁ今はオモチャかもしれませんが、まだ貴重なためか、ジンバブエかその周辺で大量に仕入れて日本でヤフオクやメルカリで転売して少し儲ける人もいるようです。
お土産でもとってもウケるのではないでしょうかね。
ちなみにジンバブエのATMではもちろん米ドルを引き出せるのですが、現在は深刻な紙幣不足で外人はなかなか引き出せないとの情報をチラっと聞きました。それって死ねって言ってるようなもんですよね。とにかくこのような自体に備えてアフリカの旅は米ドルを十分に用意することです。
リビングストンは滝への観光の町なので、それが終われば用は無い。いえいえ、宿が評判通りに素敵でした。ゆっくりできますよ。
日本人御用達のFowlty Towers。シーズンによって値段は違うようですがこの時は一泊10ドル(約1,200円)。ご覧の通り、高級なホテルのような作りですよね。お湯シャワーがなかなか出なかったりWiFiが部屋で使えなかったりとマイナスポイントもありますが、スタッフはとても親切でフリーのコーヒー紅茶におやつも出ますし、キッチン設備もパーフェクト。
宿の目と鼻の先に大型スーパーがあるので自炊にはうってつけですね。お肉がムチャクチャ安い。にしてもやっぱり南半球にいるとクリスマスの実感がまったく湧かない。
物価が上がり、しっかりしたレストランは気軽に行くには戸惑ってしまう料金にまでなりましたが、ローカルの屋台を探せばまだ一食150円ほどで頂ける。
ザンビアはシマ(英語ではNshima)と呼ばれるトウモロコシを練って作ったものが主食の一つ。ブヨブヨの蒸しパンみたいで口当たりが悪くて僕は嫌いです。
<下巻>に続く