Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【状況不明】なんでお前ズボン履いてねぇの?〜自転車マレー半島縦断-下-〜

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前回

bunkohstyle.hatenablog.com

なんて素晴らしい町、イポー

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クアラルンプールから更に北上して立ち寄ったのがイポー(Ipoh)という町。立ち寄ったというか、チャリ旅はイヤでも通ることになるんですけどね。

マレーシアの主要な観光地から除外され、ここをスルーする旅人も多いようですが、すっごい良かったですよ。なんならマレーシアで一番好きな町です。

洞窟寺院が多数見られ、それはそれは圧巻。これなんて岩にめり込んだお寺です。

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バトゥ・ケーブはヒンドゥー教ですが、こちらは中華式の仏教ですかね。

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やはり観光客の多くない町なので、ゆっくり静かに見ることが出来ました。鍾乳洞だらけのこの洞窟の先を行くと、

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こんな美しい庭園が突如として現れます。

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他にも素晴らしい洞窟寺院をたくさん拝めますので、でも広範囲に散らばっているのでツアーを利用すると良いかもしれません。

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町自体もやはり落ち着いていて、こちらもポップなアートが至る所に隠れています。

 

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それを見つけるのもまた、楽しいかもしれませんね。

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そしてこの町、マレーシアの中でも随一の美食の町として知られています。
チキンライスが有名でして、もやしと一緒に食べるのがイポー流だそうです。ホロホロのお肉とシャキッとしたもやしのコラボが絶妙ですよ。8杯くらいおかわりできそう。

更には、今や世界各地で飲まれるホワイトコーヒー。
それがなんと、ここイポーが発祥の地なのです。もうすっごいでしょ?

人が少なく超穴場な、マレーシアで一番楽しめた町でした。可愛らしい町なので女性には特にオススメです。

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ちなみにイポーからはキャメロンハイランド(Cameron Highlands)という高原リゾートへも簡単にアクセスが出来ます。標高が高く年間を通じて涼しく軽井沢みたいな感じです。紅茶の栽培で有名でして、このような壮大な茶畑を望むことができます。

メチャ安い宿(当時で12リンギット(約350円))もあって気持ち良い気候なんで沈没も可能ですよ。

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いやホントに素晴らしい町でした。でもこれがもしもバスや電車の旅だったなら、僕も飛ばしていたかも分かりません。

バスの旅は9割型が観光地しか立ち寄りません。

先にも書きましたが、チャリ旅は町を経由せざるを得ないので、ルート上では必ず立ち寄ることになります。ルートから逸れすぎている場所へ行くのは逆にシンドイですけどね。

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これはイポーから80kmほど北のタイピン(Taiping)という町の安宿です。オーナーが大のジブリファンで、珍しい日本人の客である僕を大歓迎してくれました。嬉しいことですね。

この町こそバス旅ではまず訪れることの無い場所です。そういうところに本当に楽しめる場所があるんです。

ペナン島の回転寿司へ行ってみた

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更に北上して、マレーシア旅では9割がたの旅行者が訪れるのであろうペナン島(Penang)です。

ちょっとイポーが良過ぎてしまったのもあり、このウジャウジャな観光客だらけの場所が全く好きになれませんでした。マラッカと共にこの島で一番大きい町のジョージタウン世界遺産に登録されています。

どういう意味でなのか、この島は「東洋の真珠」と呼ばれているようです。どこの誰が言い出したのかは存じ上げませんが、誇張すぎる表現は良くないですよ、どの辺りが真珠なのかサッパリ分かんないもん。

ロシアにある「シベリヤのパリ」とか呼ばれちゃったイルクーツクという町レベルですよ。パの字も無いもん。

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こういうのって誰が初めに言い出すんでしょう。観光客を呼び込みたい行政ですかね。誇張させすぎちゃうと、ガッカリが大きいんですよ。

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この町もポップなアートが溢れていますが、もはや飽きちゃう。でもこのアートだけはどんな背景があるのか気になりますね。誰かを待っているのでしょうか

ここぺナンではタイのビザを取得します。タイは日本人は2週間までの滞在ならビザが免除なんで取る人はあまりいませんが、チャリ旅だと無ければ話になりません。

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観光はチラっと済ませ、タイ在住でビザの更新に来ていた日本人の方と出会い、一緒に回転寿司へ行ってみました。


「イラッシャイマァセ」「アリガトゴザイマシター」


マレーシアでチェーン展開するSushi Kingです。
日系だからってのは分かるんですが、そこかしこに日本語で書いてもあまり意味は無いような気が?

英語の他、中国語でも説明書きがあります。店員さんもしっかり日本語での挨拶です。

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今や世界中でお寿司が食べられますが、このように回転寿司のお店ってのは滅多にお目にかかれません。

機械ではなくしっかりと職人の手で握られています。ツバよけも装備してて、日本でこんな店あります?
この職人はノルウェーで修行をしたのだそうです。そこ日本じゃないんかい。


値段は為替レートにもよるのですが、日本とそこまで大差はない。このサーモンのピンクのお皿で4リンギット(当時で約130円)なんでむしろ日本より高いですね。

だから、ここに来るマレーシアの人たちはある程度のお金持ちなのでしょう。基本的に物価が日本の3分の1の国なので、給料もそうなるはずだし。

お味は普通に美味しく日本と変わりません。ガリもお茶もそのまま日本。
が、一つ違っていたものがありました。


それは醤油。

醤油自体は日本製なのかは分かりませんが、甘いのです。そう、
砂糖が混ぜられていたんです。砂糖醤油だったんです。餅かよ!


マレーシア人って甘党なの?とりあえずはその国のニーズというか嗜好に合わせたってことですよね。ちなみに超絶な甘党の僕は大歓迎なだけどね。なかなか面白い発見でした。

ペニス煮込んだろか?パンティマンの島と出国

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さぁ、ペナンからは次の国のタイまではもう少し。その前に、せっかくなんで離島好きということもあってランカウイ(Langkawi)という島へ船で行って来ました。

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島のシンボルです。デカイですよ。
この島、なんと免税の島でして、ビールなんてのはもちろん本土より安く、むしろ水より安いという。

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特筆すべきはそれくらいで、ランカウイについては以上です。

普通のなんの変哲もない白人さんが大好きそうなリゾート地ですかね。退屈でした。

あるとき一人のヨーロピアンが僕に今の時刻を聞いてきたんです。
何時何分だよ〜、と教えると、「トゥリマカシ〜(マレー語でありがとう。)」と言われました。






いや俺も旅行者だからね?誰が現地人だお前。

チャリ旅の特徴は日焼けし過ぎることです。もう彼らからした区別できないんですよね。


この辺りの群島を見渡すことの出来る場所がケーブルカーを使って見ることができるので行ってみました。

そこで不思議な光景に出会ったのです。
 

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全然状況が分からないけど、なんでお前ズボン履いてねぇの?

右の男、これ完全にトランクス姿ですよね?日本だったら通報されますよ。

 
ほんで、ケーブルカーではこのトランクス君のグループとまさかの同室というミラクル。彼らは上海からの旅行者で、まぁ楽しくお喋りできましたよ。



でも、やっぱりトランクスが気になって会話が耳に入ってきません。

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頂上の展望台からの眺め。全然大した事ない。もうこの景色よりもトランクスで頭がいっぱいですよ。

彼らと仲良くなったことで、この景色をバックに一緒に写真を撮ろうということになったのですが、そのトランクス君が僕の横にスタンバってきて、人も多いしでだから密着しなきゃなんですよ。


うわっテメェのパンツ気持ち悪ぃ俺の足に当たってるお前はなれろ!

ってなりますよね、そう心の中で叫んでいた僕はイヤな奴なんですか?そうじゃないでしょ?もう全然意味分かんない、ガチで本気でズボン履いてないことに気付いていないんじゃないかってくらい平然としてるんですよ。本人はいいけど見てるほうはちょっと不快ですよ。


パンツのようなズボンで、だからその下にパンツ履いてんですかね?上海のトレンド?

いやその下にブツがあんだろ?tropidoがあんだろ?スープに入れたろかお前?カレーで煮込んだろか?

とりあえず俺のランカウイの、いやマレーシアの最後の思い出がトランクスで終わったってお前、バカヤロウが。ありがとう、面白かったです。良い旅を。

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さぁ、本土へ戻りいよいよタイへの国境へ向かいます。
ちなみにランカウイからもフェリーで国境を越えることが出来ます。でもやっぱ自分の足で越えたいですよ、ここまで来たんですから。

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そして今はどうか分かりませんが、当時は僕が向かうタイとの国境付近は、マレーシアのイスラム過激派によるテロで、不要不急の渡航は控えろの警戒レベル2となっていました。つい数年前に外人の死者も出ているそうです。

その上に、この頃でした、イスラム国ISISが日本人を狙うと世界中に公言したのです。

もう怖いのなんのって、泣きそうなレベルでペダルを回転させてましたよ。
が、そのエリアは至って普通の平和な空気が流れており、呆気なくタイへ入国となったのでした。

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どうなるかと思ったスタートからおよそ1,000km。頑張りました。
またこれから始まる新たなステージへ、気を引き締めて楽しむのであります。

行くぜタイランド

(この記事は2014年12月27日〜2015年2月2日の記録です)


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