Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

あなたはこんな宿に泊まれるだろうか?〜スーダン潜入-上-〜

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『 try to discover myself -自分探し- ~動かす者~ 』

この写"心"についてはこちら↓

【旅アート】自分探しの旅で自分は見つかるのか【オリジナル作品】 - Bunkoh Style -WorldWide-




「今夜泊まるのかい?」


「それじゃパスポートを。」



はい、お願いします。



「センキュー。え〜と、キミは中国人かな?」



・・・。




・・・いいえ。あの・・・






頼むから俺のパスポートを手に握りしめたまま真顔で君は中国人かって問うのやめろ。


こういう人って割りといるんですが、天然なんですかね?あるいはコミュニケーションの一環?


前回

bunkohstyle.hatenablog.com

 

 

2017年9月17日〜

ワジハルファのヤバい宿?と外人登録

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エジプトからスーダンへ、国境の町ワジハルファ(Wadi Halfa)へは約9時間、夕方5時には到着。日によって、乗客の数と荷物の量によってはもっともっと時間がかかるそうですが、僕が乗った日は運良く客の荷物はそれほど多くないようでした。

出国時に乗客のすべての荷物を一旦バスから取り出し、出国が済んだらまたその荷物を積み込みます。その行程を入国時にもやるというんだから、果てしなく効率が悪い。物価の安いエジプトから洗濯機などを持ち込む乗客がいるもんで、それを計4回出し入れするわけですね。そりゃ荷物が多ければ時間喰います。

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ワジハルファへ向かう場合は国境手前でこのようにバスごとフェリーに乗り込み、40分ほどの船旅です。首都のハルツームへの直行バスの場合は陸路のみのようです。

フェリー代で60ポンド(約360円)追加で請求されますが、移動こそ旅の本質だとすれば安いもの。
ちなみにこの湖のそばに世界遺産第一号のアブ・シンベル神殿があるんです。見えないけどね。

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町では美しい夕日を鑑賞している時に、南アフリカ人のバイカーと出会いました。
この相棒でここまで北上してきて、ゴールはノルウェーのヨーロッパ最北端のノールカップだそうです。


世界を自分で移動すること。それは勇気のいることだけど、何ものにも代えがたい楽しさと冒険がそこにはあります。自転車で見る景色とバイクで見る景色、それぞれまた違うのでしょう。素敵です。


さて、ワジハルファの宿は泣けるレベルに悲惨だということでワクワクしていたんですが、


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なんか普通でした。一泊30ポンド(約180円)、もはやタダじゃねぇかってね。

なんかもっと楽しませてくれるのかと思って拍子抜けしちゃいました。それでも埃っぽいしマットレスはスポンジ一枚でシーツは半年くらい洗ってないレベルでしたけどね。風呂トイレは絶望的な汚さですよ、写真載せるの控えるくらい。


それでももっと酷い宿を探そうか本気で迷った僕の旅レベルはきっと高いのだと思います。


宿は他にも結構ありますが、日も暮れるのでここで落ち着きます。Ramsis Hotelってとこでした。
ちなみにこのすぐ横にNUBIAN HOTELという新しく綺麗なホテルがあり、一泊250ポンド(約1,500円)だそう。

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見どころという場所は無さげなこの町でしたことは、外人登録です。
スーダンは3日以上滞在する場合はそれが必要だということなんですが、一部の情報では3日過ぎても大丈夫だったり、むしろしなくてもいいのでは?なことも見受けられます。

しかし入国の際にイミグレからあえなく必要だと直に言われますし、入国スタンプと同時にレジストが必要とのスタンプも同時に押されます。

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これがその外人登録。パスポートにビザとは別のシールを貼られました。
料金は40ドル(約4,800円)との情報がありましたが、332ポンド(約2,000円)と半額以下でした。

ちなみに、本当にこのレジストは必要なものなのかを尋ねたところ、

「もちろん。もしも3日を過ぎてしまった場合、もっと多くのお金を払うことになるだろう。」

とのことです。まぁやっときましょ。


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その登録をする場所が分からなかったので宿にいる人に聞いたら、俺が連れてってやるよと。

からの、安定の「案内してやったんだから金くれ。」と。
飯おごるからそれで勘弁してくれと連れて来られたのがローカルの食堂。ナイル川生まれの魚でしょう、それを揚げただけなんですけど、メチャクチャ美味い。一人20ポンド(約120円)。


そしてWiFi環境が乏しい国とのことですので、SIMカードも買いました。
Zainというメーカーでたったの20ポンド、チャージも500MBで20ポンドで、場所によってメチャ遅いですが普通にテザリングでも使えましたよ。

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カフェではコーヒー豆を炒ってました。芳しい香りとともに、ツーンとした匂いも感じます。
実はスーダンのコーヒーは、生姜が入っているのです。

これがね、合うんですよ。僕はもの凄い好き。日本でやったらウケそうな気が。
一杯5ポンド(約30円)とか。身体にも優しく温まりますしね、って、スーダンくそ暑いんだけど。

あなたはこんな宿に泊まれるだろうか?衝撃のホテル


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ワジハルファからは首都のハルツーム行きのバスももちろんありますが、僕は刻んで行くことにする。
豪華な装飾の乗り合いバンで向かったのはここから約200km南のアブリ(Abri)という町。運賃70ポンド。

 

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その町の郊外で降ろされます。カラッカラ。
流暢な英語を話すタクシーがいたのですが断り難なくヒッチハイクで街中へ。


情報がまったく無い町なのでワクワクしていたのですが、ガチで何も無いので来なくてよいです。ワジハルファの現地人には、「アブリはビューティフルだよ!」と聞いて楽しみにしてたんですけどね。

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ホントだ、絶景。きったね。


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見どころはありません、あるのは現地の人の笑顔です。

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夕刻のナイル河。親戚が集まったようで、スーダン人にも自撮り棒は大活躍のようですね。

アメリカからの経済制裁でクレジットカードが使えなかったり、少し前まではネット規制もされていたりですが、現地の人はこのようにスマホを持ち、失礼かもしれないけど文明的な生活をしています。Facebookも普及しています。

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スーダン人は親切で暖かいという噂は本当でした。

金をせびる者も中にはいますけどね、基本的にはボッタクリも無いし何か聞けば丁寧に教えてくれる。何度もチャイやコーヒーをご馳走になりましたよ。


さてこのアブリという町、現地の人とのコミュニケーションを楽しむ以外にマジで何も無い、とは言いましたが、しかし宿が凄かったんです。

町には一軒、Nubian Traditional Guesut Houseという河沿いにポツンと外人向けの宿があります。一泊なんと250ポンド(約1,500円)。どんな素晴らしいサービスが受けられるんでしょうね?


そうです、僕はここには泊まっていません。高すぎでしょ。
タクシーの運ちゃんからはここの他にあと一つ宿があると聞いていたのですが、小さい町なのに全然見当たらず、挙句には色んな人に聞いても、あの高い宿しか無いと言うのです。

おいおい、マジでこの町へ来たことを後悔するぞ?
と完全に失望しかけたのですが、一人の兄ちゃんがやっと案内してくれたのです。

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それがコチラ。英語表記はない。

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中はネットの無いネットカフェ的な、皆でスポーツ中継やトランプなどを楽しむ憩いの場となっていまして、テレビの横にある扉の部屋が宿となっています。


その一泊の料金が、出ました!

約4年の旅路を経て、最安記録となる20ポンド(約120円)!!!

日本の自販機のジュースよりも安いその宿の内部は熱がこもり、風邪を引いている方には打って付けの蒸し風呂サウナ状態で体を温められ、そして推定1年はシーツを洗っていないであろう上物を使用し、



チャバネゴキブリさんが無事に僕のベッドの横断に成功。




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オラ色んな意味でぞっくぞっくしてきたぞぉ。


シャワーはありませんが、トイレにケツを拭くための水道があるんでそこで浴びちゃう。もうこれだけでこの町に来た甲斐がありましたよ。暑過ぎて睡眠は2時間ほど、いや素敵な経験です。

経験は財産ですよ?あー眠い!

  

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ちなみにエジプトと同じく道端のあらゆる場所にこうしたツボに入った水が置かれています。エジプトは冷水マシーンをよく見かけたのですがコチラはツボが主流だそうで、水道水ですね、現地の人はガプガプ飲んでいる。

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あなたはこれ飲める?

写真で見るとドブみたいですが、実際はツボの内部の色なだけで、半透明な水ですよ、半透明な。もう明らかに明らかに茶褐色の水でも皆ジャブジャブ飲みます。

あまりにも涼しい顔で飲むんで僕もガンガントライしましたが、特に異常はありませんでした。味は普通なんですよ、むしろ美味しいかも?なぜでしょう。僕の胃袋はいよいよ最終形態に突入したのかもしれません。


スーダンはエジプトよりも後進国ですが、でもエジプトよりも物価が高いんです。それは輸入に頼っていたりで、タイからラオスに入った時みたいな感じですね。
ミネラルウォーターは1,5ℓで10ポンド(約60円)もします。エジプトは4ポンドで買えるんですけど。

だからクソ暑い国なんで水分の消費量がハンパ無いからいちいち買ってたらキリが無いって話。



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翌日は更に南下してカリマ(Karima)という町へ。アブリからドンゴラまで80ポンド、そこから乗り換えて70ポンドでした。

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この町にはスーダンにある2つの世界遺産のうちの一つがあるのです。それがこのケベルバルカルという聖なる山だそう。なかなかの大きさですね。町からはギリ徒歩圏内。

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ちょいちょい旅行者も訪れるようで、金くれだの言ってくる子もいます。

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山の麓にはこのような小さなピラミッドが見られる。高さは10mほどで可愛いですね。これはもちろん古代エジプトのファラオさんが絡んでいる場所ですよ?どっかのよく分かんないオッサンが趣味で勝手に積み上げて造ったものではありませんからね。

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ゲベル・バルカルは頂上まで登れるようです。少しだけ登ってみても分かる辺りの砂漠っぷり。
ちなみに基本的には入場料をいくらか払うのですが、スタッフがいなかったんで大丈夫でしょう。

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泊まった宿はこちら。誰かに聞かないとまず分からない場所にありました。

この町にはもう一つマップスミーにも載っているホテルがありますが、そちらは個室ツインで80ポンド(約500円)、まぁ埃っぽい汚い部屋ですよ。

そこよりもこのホテルの方が断然安いし、同じレベルの汚さだし、でもまた面白いんですよ!


一泊25ポンド(約150円)!!
日本のペットボトルジュースと同じ値段でこのクオリティは凄いぞスーダン


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どうですか分かりますか?横から見ると理解できますよ。

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窓無し吹き抜けのVIPルームなんです!

開放感がありますよねぇ〜!蚊も出入り自由な親切設計ですね!って、それよりも外にあるベッドのほうが気になります?実はスーダン人はよく外で寝るんです。単純に室内よりも涼しいから。


この青空ベッドのほうがもう少し安いのかな?僕は室内で寝たんですが寝れなかったんです。暑いのもあるし、蚊さんはいなかったんですが、蟻さんが絶えず夜な夜な僕の体を歩くので。

おかげで睡眠時間はまた2時間ですよ。いやいや、これもまた良い経験ですね。

経験は財産ですよ?あー眠い!


ちなみにこの町に泊まるには、宿泊登録ってのが必要なんです。まぁメンドくさい国ですねホント。こんなんだから敬遠されちゃうんですよ。
それはタダで出来るんですけどね、でもその登録をする場所ですよ、マジで腹立つんですよ。




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入り口がこれですからね?

トイレかよ。たけしの挑戦状かよ。
結局運賃払ってトゥクトゥクの兄ちゃんに連れてってもらうしかないんです。


さ、サクッと首都行っちゃいましょ。

次回

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