Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【大絶景】を舐めまわせ!~下心とバカ丸出しのトロルの舌の冒険~

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これは夢か?いや、リアルだ。


前回

bunkohstyle.hatenablog.com

 

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はいやぁぁああーーーッ!!!


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わっちゃぁぁあああーーーッ!!!




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ぽーーーーーーーん

 

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スウェーデンからデンマークを経て、ゲーム感覚でのヒッチハイクにてノルウェーは首都のオスロ(Oslo)へ到達。

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(有料トイレ。しょんべん1回120円って勘弁してくれ。クレカ払いが可能なので楽天カードで1ポイントゲットしたろ。)


物価の高さはスウェーデンデンマークから更に微増(した気がして)、ただただオエツが漏れるばかり。安宿はシーツが別料金だとかよく分かんない所もあって、ただただ心と家計が苦しいばかり。コーラ500mlが500円だ?飲めねぇよ。

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(野宿した裏山から、オスロの夕暮れを。これで夜10時頃。白夜でなかなか日が沈まないので夕方も長い。)

公園で一番安いパッサパッサで口の中の水分を根こそぎ吸収しちゃうパンをかじっていた時ですよ、ハトが数羽、僕に近付いて来たんですけどね、あげねーよってね。俺だってこの国で生きるのに必死なんだよってね。

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路地で一番安いとっても体に悪そうなジュースを飲み干した時ですよ、空のペットボトルが欲しかったのかホームレスが1羽、僕に近付いて来たんですけどね、あげねーよってね。これはこれから水道水を何度も詰め替えて愛用するんだよってね。むしろペットボトル欲しさにジュースを買ったんだよってね。俺だってこの国で生きるに必死なんだよってね。


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やっぱ街並みはその他の北欧の国と区別が付かず、退屈なんですが、そんな僕がなんと、美術館に足を運んでみたのです。青天の霹靂って言うんですかね、高いお金を払って、絵を見に行く自分。

もうお気付きですね?そうです、オスロ国立美術館には、ノルウェーが誇るあのムンクさんの絵画が展示されているのです。

それにしても日本人を含めたアジア人の観光客が大多数でした。僕はと言えば、短パンにビーサンの小汚い出で立ちでして、さすがにこの場でのこのラフ過ぎるスタイルは完全に浮いていました。なによりも、日本人として恥ずかしかった、僕は日本の恥でした。

自分、死ねばいいのに。

そう心の中で『叫び』をあげたのは言うまでもない。本当にごめんなさい。

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おぉッ!これぞまさにノルウェーの森ってか!

そそくさとオスロを立ち去った僕は、快適な列車に揺られて心をときめかせていた。
ちなみに始めに載せたアクロバティックなプロレスの銅像は市内に位置する、ヴィーゲラン彫刻公園(Vigelandsanlegget)にて躍動している。なかなかのユーモアですよね、作者はこれAB型かB型でしょうきっと。

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首都とノルウェー第2の都市、ベルゲン(Bergen)を結ぶベルゲン急行にて一路、西へ。ヨーロッパでも指折りの景勝ルートとして人気のこの路線。流れゆく美しい光景に心が奪われっぱなしである。

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真夏とはいえ少し標高の高い場所では冬景色。

ちなみにヒッチハイカーは卒業です。冒険感や喜び、沢山のドラマがある素晴らしい移動手段ですが、コチラをご覧ください。

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そうなんです、夏のノルウェー、特に西岸はとにかく雨が多い。365日のあいだ、300日が雨だとも言われているほど。

ヒッチハイクと雨の相性は最悪も最悪であると前回の記事にも書きましたね。小汚い男が雨に濡れてもっと汚いのですから、誰がそんな奴を乗せるでしょうか。

とりあえず、何も考えずコーヒー片手に座ってりゃ辿り着いちゃう文明って最高ぉ〜♪
・・・あれ?結局はただただ率直に、ヒッチハイク移動そのものがしんどくてイヤになっただけ。

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さて、ベルゲンへ行く前に寄り道を。ここはオッダ(Odda)という静かな田舎町。

途中下車した比較的大きな都市であるヴォス(Voss)から、バスでやって来ました。

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列車と同じく、道中では自然が織り成すいちいちハイスケールな景色に、ただただため息が漏れるばかり。

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オッダでの寝床はコチラ、24時間オープンの電源やトイレ、水飲み場が設置された小さなバスターミナル。

ゴージャス過ぎる野宿場所ですよね。この町には一応は安宿があるものの、2015年当時で相部屋で一泊5,000円超えという挑発的な価格。それでもノルウェーでは格安の宿なんです。あぁ、ひもじいなぁ。

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絶好のタダ泊まりスポットなんで、同じ境遇の旅人がたくさん。すぐ仲良くなれます。

宿泊代が浮いたし、今夜は豪華にピザパーティだ!
なんて事にもならないのがノルウェーである。外食なんてもっと割高に感じますよ、たとえピザ一枚でもね。現地人ですら外で食べるのはカフェとかファストフードくらいだそうですよ。

さて、実はこのバスターミナル、ピザ屋さんが併設されており、そこのスタッフもここのトイレを使います。その際に顔を合わせて仲良くなって、なんと僕らが可哀想すぎるのかタダでご馳走して頂いちゃったのです。

あぁ、今宵も口内の水分がすべて吸い取られるパンとゴミみたいなハムかぁ。なんて悲観していたのでね、まぁ〜ッ歓喜でしたよ。ガッツポーズのしすぎで上腕二頭筋に張りが出ちゃった。

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(早朝のオッダ。まるで映画のワンシーン。)

うっしゃ、見てろよ超晴れ男のパワーを。行くぜ。

素晴らしいディナーと環境で良き睡眠を得られた翌朝、僕は気合いを入れていた。ここオッダへ立ち寄るおそらくすべての旅行者が目指すのが、トロルトゥンガ(Trolltunga)と呼ばれる大絶景である。そこは徒歩で往復約22km、10時間前後のトレッキングを要する、ノルウェーの3大フィヨルドの中では山あり谷ありの一番ハードな道のり。これに挑むのだ。

ピザを共にむしゃぶり食った彼らは僕が行く前日に到達はしたものの、雨が降り止まずに色んな意味で疲労困憊だったそう。天気予報は先に載せた画像の通り、壊滅的だが、朝の時点では空は大人しい状態であった。

雨はアカン。なんてったって北欧へ来る前にタイで買った150バーツ(500円くらい)の半ズボンしかないし、オマケに靴は北欧へ来る前にタイで買った200バーツ(600円くらい)の偽物のコンバースである(しかも既にちょっと臭い、これで雨に濡れてしまったら臭みが増してしまう、だからこそ雨はアカンのだ)。

でもしかし、相変わらずのゴミみたいな装備がやっぱ、僕らしいでしょ?きっちり登山靴とレインウェアを身にまとった自分?気持ち悪っ。俺は俺でいたいのさ。

・・・あれ?その装備ぜんぶ欲しいんやけど。ただただ荷物が増えるのとお金を使いたくないだけ。

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(どうやら正規ルートの他にも、テントを持って何日もかけて行くハイキングコースがあるらしい。)

オッダの町から登山口まではシャトルバスが出てます。日帰りの場合は原則、朝10時までに出発せよとのこと。なので大抵みなさん同じ朝イチのバスなんで、少し混み合ってました。ちなみに野宿の場合の登山中のいらない荷物は、町にあるホテルで有料で預かってもらえます。

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さて、ちょっくら行くよっと。


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いきなり最初で最後の急な山登り。この時点で汗が吹き出るでしょう。


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標高は1,000mを超えてくるので、そりゃ雪もあります。

・・・あれ?それ知らんかったけど。この頃はまだそこまで情報が多くなかったので、ちょっとこれは誤算でしたよ。おいおいおい、こちとら600円の靴底がペラペラで臭いニセコンバースだっての。

まぁ雪のゾーンはこの一部だけでしょきっと。





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つま先の感覚が無くなってきたわお前。実家帰りたいんやけど。

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時おり濃霧に包まれながらも淡々とゆく。・・・あれ?僕のつま先ってモゲてないよね?まぁ臭いからいっそのこと無くなってもいいや。違う違う。

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飲み水はこういう場所で補給すればいいので大量には必要なし。あの時ホームレスに狙われたペットボトルがここで大活躍だぜはっはっはー。・・・ひもじいなぁ。

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さぁさぁ、霜焼けに恐れおののきながらも見えてきました絵の具のような湖。


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ノルウェー語で複雑な地形の湾、入り江を意味するフィヨルド(fjord)。地図を見れば一目瞭然、この国の海っぺりのほぼ全てがフィヨルドなんですね。赤マークがここトロルトゥンガ。

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崖から突き出た平らな岩が、舌に見えることから、北欧神話に登場する精霊に例えてトロルの舌と呼ばれる異次元の絶景スポット。身も心も震えるとはまさにこのことだ。

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(トロルトゥンガの背後)

手すりなどはなく、700mの高さから簡単に死ねる。僕が訪れた翌年には、初の落下死亡者が出たとか。

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(真横)

3時間ちょいのおそらくかなりのハイペースでの到着だったので、人はまばらでしたが、遅くなるとご覧の通りに混み合ってきて撮影渋滞が発生します。写真は誰かに頼まないと難しいでしょう。

ここでしばらく絶景に想いを馳せていた時ですよ、いや、実際は感覚の無くなったつま先の回復に努めていただけなのですが。どうやら香港人の女の子が、テキトーなおじさんに写真を頼んだみたいで、でもそのおじさん、カメラの使い方がよく分かんない感じだし、それになんだか面倒くさそう。「これでいいんかな、はいはい、まぁいいでしょ。」てな具合。

 

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お前、ひとの思い出を何だと思ってんだ?(ルフィ風)

そのおじさんの写真の構図を見てたんですけどね、んまぁ〜〜ッ下手くそ。その子に思いっきりズームしちゃって、背景がよく分かんないの。周りの景色を入れなきゃ意味ないだろここで?すんごい傾いてるし。下手なだけならまだ仕方ないけど、どこかテキトーなんですよ。寒かったのか、あるいは他の人にも何度も頼まれててイラついてたのかもしれませんけどね。

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でもよぉ、こんなとこにもう一度来るなんてきっとないぜ?おいおじさん、そのカメラ俺に貸しな。


撮影者が勝手に変わったことに少し戸惑っていた香港の彼女だが、とても喜んでくれて、今やfacebookで連絡を取る仲となっている。この子がね、まぁ可愛いんだわ。・・・あれ?下心まる出し?感覚の無くなった僕のつま先を、トロルじゃなくてキミの舌で温めてくれませんか?ごめんなさい。

いやいや、言うまでもないのですが、写真は頼む側もしっかり選ばなきゃ。頼まれた側も精一杯、写しましょうよ。その人のその思い出は一生一度きりなのだから。

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(バス移動はバスごとフェリーに乗ってフィヨルドを何度も越える。)

そんなこんなで、下山時は滑りまくって4回ほど転倒しドロッドロになっての帰還でした。以上、トロルトゥンガ紀行でした。さすがの晴れ男、雨予報を覆し、晴れてはないけど力づくで雨を抑え、偽コンバースシューズが濡れて臭さを増す事故も抑えることに成功。いや、あれ?雪に濡れて結局くせーわ。
 

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