Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【北欧ヒッチハイク-上-】物語は自分で創れ。~スウェーデンの個性的な宿~

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感じろ!人の優しさを!!最高ォォ〜!!!

ユーラシア1stシーズン 前回

bunkohstyle.hatenablog.com

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北欧はスウェーデン、首都ストックホルム(Stockholm)


本格的な雨季を迎える東南アジアを、チャリを置き去りにし脱出。夏場からハイシーズンとなるヨーロッパへ、バンコクから一直線、初上陸。ここから完全に陸路のみで、再度バンコクへ向かってゆく大横断のスタートである。


ちなみに入国の際は安定の別室送り。

そりゃそうです、片道の航空券でやって来たから。他の国へ抜けるチケットなど証明できるものが無いから。でも大体は入国管理局が疑うのは、自国で就労するのではないかということ。小汚い身なりで金を持ってなさそうな雰囲気だと、そりゃ不審に思われます。それはもう想定の範囲内でして、しっかりとフライト中にシミュレーション済み、チョロいですよ。

あのねイミグレさん、僕さすらいの旅人なの。これから北欧の国を回るけど、まだバスとかのチケットはないよ。予定は未定だから。大丈夫、お金はあるから。ほら、クレジットカード4枚も持ってるよ、見て。






「キミの入国は許されない。」


・・・あれ?ちょいちょいちょい〜ッ!!!



シミュレーションのレベルの低さよ。


しかし、到着した日の宿の予約を取っていた事が功を奏したか、ゴネてゴネてなんとかオッケーサイン。なんとなかなる、なんとかする力がこういう場面で鍛えられるのである。

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さて、ヨーロッパは初めて、だけど、オーストラリアと似たような光景なんで特に目新しく感じることはなく。

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ただただ、あぁ〜、綺麗ですね、とってもオシャレですね、短パンとビーサン姿の自分、死ねばいいのに。

という思い。

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ストックホルムは世界で一番美しい首都と言われている。それは確かに頷けるレベルではあると感じつつも、どうにもこうにも他のヨーロッパの国と同じ景色にしか見ることが出来ない自分が悲しい。

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それはただ単にヨーロッパに、先進国にあまり興味が無いだけですね。やっぱり途上国の雑多なカオスな雰囲気と、何が起こるか分からない読めないあの感じがたまらない。要は冒険がしたいんです。

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興味の薄い場所、そういったところを楽しむ方法、それはやはり「移動」にあり。何が起こるか分からないスリルを自分で作り出せばいいのだ。

よっしゃ、やるぜ人生初のヒッチハイク

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ここストックホルムから、デンマークコペンハーゲンへいったん南下、そしてノルウェーオスロへ向かう。まずは3国の首都間をお試しヒッチハイク。その後は更にグーーンと北上し、ヨーロッパ大陸の北の果てを目指すのである。

高揚する気分と同時に、初めての試みに多少の不安もある。でも、だから良いんだよ、だから楽しい、それを乗り越えられた時の嬉しさですよ。


そして不安にワクワクと同時に高まったのが、物価。


北欧は世界でもトップクラスの物価高。激安の東南アジアからのこの反動よ、チビリそう。消費税はなんと物にもよるけど25%。税金の高さゆえに国民は医療費や学費がタダだったり福祉の恩恵は受けられるものの、よそ者の旅人には容赦なく吹き付ける破産の風。ノルウェーは更に上がるってんだから、参っちゃう。

 

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(ロッカーや有料トイレすらもクレジットカードが使えるキャッシュレス社会)


ただ、もちろんそれを見越しての物価の安いタイで、相当な買い出し済みではある。大量の食材にパチもんだけどバックパックすらも新調。徹底した自炊とヒッチで交通費の無効化、完璧や。





しかしこの時はまだ知るよしもない。新調したバックパックもろともがあっという間に消え去ることを・・・



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ストックホルムで泊まった宿は2カ所。一つ目がこちら、博物館じゃないですよ。いや、それは正しい。ここは19世紀に実際に使われていた刑務所を利用したルンホルマン ホステル(Långholmen Hostel)という名の宿泊所。一泊4,000円くらい。

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客室の通りが博物館となっていて、夜中のトイレが少し不気味ではあります。ドミトリーの室内はいたって普通の内装で、刑務所感は一切無い。ちょっとしたネタで泊まるところ。

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二つ目がコチラ。そうです、今度は帆船を利用した、ホステル アフ チャップマン(Chapman & Skeppsholmen Hostel)という宿。

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荷物置き場の鍵は、本物の浮きがキーホルダーに使われている。こちらも部屋はいたって普通でした。同じく一泊4,000円ほど。

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船はしっかり固定されているのか揺れは一切ない。船上の共有スペースこそ気持ちが良いものの、やっぱりネタとしての宿ってとこですね。

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ところで、やっぱ真夏とはいえ涼しい、というか肌寒い北欧。そして日の入りがこの時点で夜10時と、明るい時間がとても長い。さらに北上すればもっと長くなり、そう、北極圏までいくと沈まぬ太陽を拝める白夜だ。ヨーロッパの最北端の制圧と、真夜中の太陽を拝見するのが今回の北欧のメインイベントなのである。


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さぁさぁ始めよう、ヒッチハイクという名の自分試し。どこまで行けっかなぁと。いやいやノルウェーまで行くよっと。しかしこの荷物の量ね。約30kg。

一応ヒッチのやり方はザックリと頭に入れたが、いや、やり方もなにもない、行き先を書いて立つだけ。ハンバーガー屋さんでもらった段ボールに掲示した場所は、スウェーデン第3の都市、マルメ(Malmö)方面。

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中心部はやりずらそうなんで、少し郊外へ出てからの方が良いようだ。ついでにそこへ向かう時でも、通る車に行き先を見えるようにして歩く。あわよくばすぐに停まってくれるかもしれない。




なんて少し期待して歩いてたら、一台ホントに停まったぞ。ヒッチハイクってチョロくね?





でもパトカーだった。


こんな人けの無い道を大きなバッグ背負ってアジア人が歩いてんだから、そりゃ職務質問したくなりますね。


「はっはっはーーッ!グッドラック!」

パスポート見せて状況を説明しておしまい。去り際に、マルメまで乗せてってくれませんか?の一言で彼らを笑わす。英語の冗談でウケを狙えるまでになった自分など、旅前に誰が想像できただろうか。あいさつ程度しか話せなかったあの頃が懐かしい。

ちなみにスウェーデンはもちろん、北欧の方々は基本的に英語を話せます。それぞれ独自の言語は持っているけどやはり似ているようで、だから5ヶ国語を話せる人がザラにいるらしい。

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車が停車できる場所で!ハツラツとした表情で!ドライバーとニコリとアイコンタクト!これが鉄則だ。それをしっかり実行して30分ほど、記念すべき一台目はステキ親子でございます!

と言っても、「もっと良い場所へ連れてってやるぜ!」ってな具合の乗車時間10分でしたが。いやいや、それだけでもとっても嬉しかったですよ。

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別れ際には、「スウェーデンに思い出を作ってくれよ!」ってな具合でよく分かんないCDを渡されました!誰これ?ありがとう!いらねぇ。いやいや、感謝感謝でございました。

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良い場所として降ろされたのはハイウェイの分岐点にあるガソスタ。確かにここならやり易そうだ。

こういう場所では突っ立っているよりも、手当たり次第に声をかける直談判の戦法のほうが賢い。勇気を持って、ガンガン行け。

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車は多いものの思いのほか苦戦したが、無事に2台目、またステキ親子。

がしかし、どうにもよく分からんところで降ろされてしまう。

 

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マルメ方面から華麗に西へそれてゆくという事故。



<・・・何処ここ?なんで?いや俺も分岐点を通り過ぎちゃったことに気付かなかったけどさ。>



「What are you thinking?(何を考えているんだい?)」





・・・えぇ?いや、こっからマルメへ行くのちょっと大変だよね?





「Yes,It's not easy.(うん、ちょっと難しいかも)」






・・・でしょうよ。





・・・えぇ〜、、なんで?



完全にコミュニケーション不足、いや、勘違いされたか、シッカリと意思疎通が出来ていなかった。彼も決して悪気があったわけではなくむしろ、完全なる善意である。こればっかりは自分のミスだ。

さて、どうすっかな〜。


次回

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