【閲覧注意<上>】しゃぶらせて下さい。~自転車ベトナム縦断、南部へ~
てやんでぇいコラ負けねぇぞコラ。
え?なに?しゃぶらせて下さいだ?
ダメに決まってんだろ冗談じゃねぇぞオメェ。
ユーラシア<チャリ旅>編 前回
もくじ
*この記事は言うまでもなく下ネタが含まれています。苦手な方はご注意ください。
ゆるキャラみたいな名前の町
荷台が瀕死状態になりながらも、道路工事のせいで身体をズタボロにされながらも、なんとかベトナムは中部を越えて後半戦の南部へ突入。
ここは世界中から旅行客が集まる風光明媚なビーチリゾート、ニャチャン(Nha Trang)。
よくあるガヤガヤとした典型的な観光地かと思いきや、現地人のほのぼのとした光景が広がっていてとても癒されましたよ。
オッサンたちが日陰でなにやらコソコソしていたのはゲームでした。漢字が書かれているので中国由来の遊びでしょう。
あまりの疲労に休息日は丸1日動けないことは何度もあるけど、丸2日間ほぼ寝たきりってのはこれまでで初めて。それほどに過酷だった中部の長い長い工事地帯。
意外にも居心地の良かったこの町では、贅沢にエアコン付きの宿で少し長めの休養期間を設けたのでした。
迅速な体力回復を期待してよく飲んでいたのがコチラ。右はエナジードリンク、味はオロナミンCと一緒でこれで50円くらい。左が大豆とはちみつのプロテイン的なもので、タンパク質の補給です。
クタクタな体でも、綺麗な景色がそれを忘れさせてくれる。ニャチャンの手前は幹線道路から逸れて海沿いの道へ退避。そこがまたとても良い道でここでも癒されました。
ガイドブックには載らないであろう隠れスポットも点在。
これなんて人っ子一人いない超絶穴場なプライベートビーチ。こんな綺麗な海がベトナムにはあったんですね。
ホイアン近辺にはチラホラと、遠くにそびえ立つ遺跡のようなものが目に付きます。
これは恐らくミーソン聖域と同じくチャンパ王国の類の遺跡でしょう。こちらはとても綺麗に残されてますね。
こうやって気になるほうへ自由に舵を切れるのはチャリ旅の醍醐味の中の醍醐味。
しかしクソっ、ベトナム序盤での宿のオバちゃんに頂いたペットボトルを入れるキュートなトートバッグが、タイヤに擦れまくってキュートじゃない姿になってきた。こりゃまたホームレスみたいなビニール袋に戻る日は近いぞ、美人な読者様からのDMが余計に途絶えてしまう。こりゃまずいぞ、どなたか僕にペットボトルホルダーを。
ギアが無いから疲労の溜まるスピードも半端なく早いし、ゴミみたいなチャリだけど、こんな道でも俺は負けねぇぞコラ。
うわ、泥よけの装備も無いから荷物も背中もグッチャグッチャや。実家帰りたい。
体力は完全回復とは言い切れないけれど、ビザの関係もあってヌクヌクなんてしてられません。
それでもやっぱり、こういうのどかなローカルの景色が面白くて疲れを忘れさせてくれる。
名も知れぬ村の屋台で食べるフォーも、おいしいのです。
ニャチャンから海沿いの未舗装の道を南下し辿り着いたのが、これまたリゾート地のムイネー(Mũi Né)。ゆるキャラみたいな名前の町が続きますね。
ここはビーチでのんびりするというよりは、アウトドアを存分に楽しむ場所であるといえます。東南アジアでは珍しい砂丘をバギーで疾走したり、乾季では常に一定の風が吹いているためそれを利用したマリンスポーツも盛ん。凧揚げも大人気のようですね。
近郊にはこういった自然が創り出した造形美が堪能できる場所も。これは妖精の渓流、英語表記ではフェアリーストリームと呼ばれる観光スポット。
どのあたりが妖精なのか、という疑問は置いといて、まぁまぁな迫力ですかね。しかし妖精な雰囲気であれば、僕の実家の近くにある等々力渓谷のほうが勝ってますよ。でも妖精よりも遥かに蚊のほうが多いので、僕は行きたくないんです。
ちなみに先に載せた赤茶けた荒涼とした景色が印象的な場所は、ミニグランドキャニオンとも呼ばれるスポット。出ました、言ったもん勝ちの例え。ただの小規模な崖じゃねぇかってね。あれをグランドキャニオンと呼んでいいのなら、僕の実家の近くを流れる多摩川をミニ四万十川って呼んでもいいんですよね、鮎も釣れるみたいだし。
さて、アウトドアを楽しむ町だけど毎日アウトドアな僕は一泊だけして出発です。
しゃぶらせて下さい。
え〜っと、次の目的地の町は、真っ直ぐか。あれ?右も同じやんけ。結局どっちやねん。
両方行けるってことか。今日も頑張って行きましょうぞっと〜。
バキベリィッ
・・・朝から元気だなお前。幸先良いなお前。どうなってんだこれ。
夢なら覚めろよ。
中から折れててハメ込んでもダメだわ。くそ、、、これじゃ漕げねぇ前に進めねぇ。オラには時間が無ぇんだ、どうしよう。。。
という絶望は1ミリも感じることなく町中での出来事なのでマッハで自転車屋を発見しマッハで修理完了という、やはり人知を超えた強運の持ち主が、私なのです。
運ってのは自分で引き寄せて、自分でつかむもんだぜ?
さぁ、イケてる名言が飛び出し女性読者様からの好感度が微増した気がしたところで、気を取り直して参りましょう。南部最大の都市まであと少し。
しかし事件は立て続けに起こります。
何の変哲もない国道を走っていたときです。突然バイクに乗った30代半ばくらいの男性が僕に横付けして何かを伝えてきたのです。ベトナム語が一切分からない僕はポカーンとした表情を返します。僕が話せないことが分かると彼は、ジェスチャーを繰り出します、「止まれ」と。
なんかジュースとか食い物でもくれるんかな?
たまに現地人からそういった嬉しい差し入れがあるので、今回もそう思ったんですけど、でもどう見ても手ぶらで何も持っていない様子。周りに店なども無い。とりあえず少し減速すると、その男は僕の右側に向かって指を差し始めました。左側の車道をさえぎるようにしてそそり立つ、僕の右側にあるのは、林。そこを懸命に指差す男。
・・・ん?
イヤな予感は的中です。次にそいつが繰り出したジェスチャーは、手に"何か"を握るようにして、口に出し入れするものでした。
・・・なるほど。
舐めさせて下さいってことか、林の中で。まぁちょうど俺もムラムラしてたんだよねって馬鹿野郎が。それをしてもいいのは美人な女性だけだ馬鹿野郎が。すいません。
この人です。無理ムリ!と断りを入れるもシツコく懇願してくる彼。車道に車はたくさん通るので襲われる怖さは無かったものの、ハッキリ言って気色悪いですよ。仮にオッケーだとして、汗まみれのやつをさぁ、・・もうこの話やめますね。
よっぽど僕のことがタイプなようです。女性のみならず、男性にも好印象なんですよ僕って。
・・・あれ?
<<運ってのは自分で引き寄せて、自分でつかむもんだぜ?>>
俺が自分でゲイを引き寄せちゃって、チン子つかまれちゃいそうだった馬鹿野郎が。冗談じゃないっての。
<下>へ続く