Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【激レアな秘境】アフリカ最北端の風と、すったもんだで愉快なチュニジア訪問記

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激しい風は俺を歓迎してんのか、あるいは。


アフリカ縦断編 前回

bunkohstyle.hatenablog.com

*この記事はアフリカ縦断編とユーラシア<チャリ旅>編を連動させています。


2017年11月12日


「はっはっはー。それはプロブレムだ。キミの出国は許されない。」


今回の旅の序章と位置付けたアフリカ縦断の旅を完結させ、いざ本題の南米はアルゼンチンへ。

「キミはジャパニーズか。なぁ、チャイナとジャパンの違いを知りたいんだが、教えてくれるか?」なんてクソ面倒くさい質問を投げ掛けてくるもフレンドリーな航空会社のスタッフ。しかしその後にそのままの表情で明るく言われたのが上記だ。

理由はやっぱり、僕がアルゼンチンから第三国へ抜ける航空券などを持っていなかったから。

「出国を証明できるものが無いとキミは南アフリカから出れないホッホッホー。」

これだから飛行機の移動ってイヤなんですよ。でもとりあえずゴネてゴネて粘って許可を勝ち取る僕はやっぱりもう旅のプロだよなぁなんて、自分に酔いしれちゃったりね。
そんなナルシストを差し置き飛行機は安定の離陸。

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アルゼンチンの首都ブエノスアイレスへはトルコ経由。つまりはいったん北半球へ戻り、また南下するという、乗り継ぎを含め32時間かけて向かう凄く要領の悪い行程。しかしこれが日本円で6万円以下という素敵価格。しかもターキッシュエアラインズのサービスは素晴らしく、全然苦痛では無くむしろ快適そのもの。


アフリカ大陸をいったん北上する。それはつまり、僕が辿って来た道をスポポーンとあっという間に戻って行くってこと。移動手段がバスの旅だったから特に切なさは感じないけど、これがチャリ旅だったら苦笑ですよ。ルートによっては1年くらい掛かりそうな行程を、血と汗と涙と色んな感情を抱えた旅路を、たった数時間で通り抜けちゃうのだから。


そんな飛行機を順調に乗り継いでから数時間。モニターで現在地を確認すると、再びアフリカ大陸の上空を飛んでいた。


そこはチュニジア。アフリカの一番北に位置する小さな国。

まだ最南端を制したばかりの僕は、思い出したかのように、あの時あの場所が一気に目に浮かんできた。


そうだ、俺は行ってたんだよ、あそこへも。────────

 


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2016年12月7日〜

甲板に出てみると、どんよりした雲に覆われてムアっとした湿気が体を包み込んだ。気温はクソ寒いイタリアからしたら幾分マシになり、少し肌寒い程度。

ユーラシアの南の果てからスタートしたチャリ旅も、遂にアフリカへ突入しちゃったか。と言っても、またすぐにヨーロッパへ戻るんだけど。

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イタリアから約20時間の船旅を経て、初のアフリカ大陸はチュニジアへ。

港は首都のチュニス(Tunis)にあり、中心部へのアクセスも容易。

とは言うものの、たった約10kmの道のりでも雨風に打たれたら自転車旅にとっては苦痛極まりない。しかしながら、<いま自分はアフリカの大地をチャリンコで駆け抜けているのだ>そう考えると鳥肌が止まらないくらい刺激的だ。

ちなみに入国審査は別室送り、イミグレの偉い人も登場し入念に質問攻めを喰らったがなんとかオッケーサイン。実際に僕と同じくチャリ旅で船で来た人が入国拒否された例もあるので、受け答えは慎重に。

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泊まった宿はおそらくチュニスを訪れるほとんどのバックパッカーが利用するであろうユースホステルイスラム建築で大昔の民家を使用したものらしく風情たっぷり。設備は古いけど旅慣れた人なら十分かと。HostelWorldで予約が可能。

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もちろん入り口もイスラム様式。場所はアラビア感あふれる世界遺産にも指定されたメディナと呼ばれる旧市街に位置する。朝食付きで一泊700円ほどの価格で世界遺産の中に泊まることができちゃうのです。

しかし盗難には注意して下さい、ここでうっかりバッグにしまい忘れたパソコンの電源アダプターを盗まれちゃいました。この時の宿泊客は僕とあと一人の欧米人だけで、だから掃除のオバちゃんが濃厚かな〜と。

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迷路のように入り組んだメディナはアラブの世界ではおなじみ。注意して歩かないと迷子になる。その宿も初めての場合は簡単には見つからないでしょう。

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しかしそこはイスラムの国、気さくで親切な人々がきっと手を差し伸べてくれるでしょう。

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気になる治安ですが、宿のオーナーからは、暗くなってから外出する場合は何も持たずに行けと忠告されました。夜は安全では無いようです。

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情勢に関しては、2010年から2012年にかけてアラブ諸国で起きた前例の無い大規模な反政府デモなどの騒乱をアラブの春と呼び、これの発端はここチュニジア。その影響と更には過激派組織イスラム国の爆誕により観光客は激減。

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そして僕が訪れたときから昨年に当たる2015年、ここチュニスにある国立博物館にて日本人を含む複数の観光客が犠牲となるテロが発生。まさに泣きっ面にハチ状態だったチュニジアにおける観光業。

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ここ数年では徐々に落ち着きを取り戻し、当時は日本の外務省が勧告する渡航情報では「不要不急の渡航はやめろ」に当たる注意レベルが2でしたが、2018年5月現在ではレベル1となっています。

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テロのリスクだけを見れば、今やヨーロッパでも危ういわけで。そういう事例があったことを頭に入れつつ、常に最新の情報を集めて気を緩めずに行動するということは言うまでもありません。

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とりあえずここチュニスは、平和そのものに見える人々の生活が広がっていました。

「アチョーーーッ!!!」「ジャッキーチェン!!!」

やはりアジア人は珍しいようで、町をフラついてると頻繁に絡まれる。特にブルース・リーなどの格闘系が大人気のようです。

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売れないお笑い芸人かよ。

アラブの国ではまたお馴染みの「写真撮ってくれ」攻撃。彼ら二人は撮影時だけでなく普通に手を繋いで歩いていますが、ゲイではないでしょう。イスラムの世界では同性愛はご法度。男同士でも手を繋ぐことは仲良しの印なんです。

それにしても手だけじゃなくて、マジックで描いたように眉毛も繋がってて二人とも。憎めないなぁ〜。

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(サボテンの実を売るおじいさん。お味は甘くないメロン、て感じ。)

チュニジアはアフリカに位置するものの、エジプトやモロッコと同じく北部はアラブの国であり、ご覧の通りに人はアラビアンな顔立ち。アフリカといえば黒人だけど、それはまだかなり少数。そういう意味では、ここチュニジアはアフリカとは言えないアフリカである。

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路上にズラーっと、ガラクタ青空市みたいな場所がありました。

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便器の品定めでしょうか。これらはきっとどこかで拾ってきたり、あるいは盗んだものを売っているのだと思われます。ここに僕のパソコンの充電器があったら苦笑なんですけどね。むしろ探したよっと馬鹿野郎。

 


「・・・チャイナか?おぉ、ジャパンか。これ買わないか?」



ん?どれどれ?アダプター?



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ガチでいらねぇ。てか心底どうやって手に入れたのか知りたい。

昭和43年に発行されたようです。


著者の浅野晃さん、御存命でいらっしゃいます?貴方の本がチュニジアの首都でよく分かんないオッサンの元に売られていました。ここで買い上げて帰国後にあなたの元へと送り届けたい気持ちはあるのですが、荷物がかさ張るのでやめます。ごめんなさい。

ちなみにいくらか聞いたら、5ディナールだそうです。約200円。高ぇよ、タダでも売れないだろコレ。おっと、浅野さんすいません。でももしかしてコレ、日本で今プレミア付いてたりしないですよね?出版社である偕成社さん、このブログを拝見されましたらご一報下さい。そして僕のブログも書籍化させていただければと思います、ありがとうございます!

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「ビール2本!出会いに乾杯だ!」

例のごとく道ばたで気安く声を掛けてきた若い男性。流暢な英語を話す彼は日本のことについて興味津々で、まぁこれも何かのエンかと一緒に近くのレストランへ。


しかしながら、

「へいフレンド、すまん、家に財布を忘れたようだ、あとで返すからここは払ってくれないか?」


結果的にこうでした。

そう来るよね〜、ハナっからご馳走してもらう気だったんだよね。なんとなく中盤で気付いてた。彼の姿を入れて料理の写真を撮ろうしたら拒否された意味が分かったよ。きっと常習犯か、とりあえず悪い奴なんです。


と言っても被害額なんて500円ほどなんですけどね。


それにしても、英語圏ではない場所で英語で気安く話しかけてくる奴には注意しろっていう旅の心得をスッカリ忘れてました。

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でもやっぱ被害額が屁でもないほど物価は安い。ローカル食堂ではこのよく分かんない料理がたったの2.5ディナール、100円くらい。

フランスの植民地だったのでフランスパンがよく食べられます、というか主食のようなもので必ずと言っていいほど出てくる。しかも基本的に食べ放題なのでたった100円で満腹になれるんです。

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こんな盛り盛りのスープ付きでも5ディナール、約200円。炭火焼きチキンが抜群の焼け具合で最高。
 

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(高台からチュニスの町を一望)

さて、電源アダプターを盗まれペテン師に引っ掛けられ、しょっぱなアフリカの洗礼を浴びた僕はベソをかきながら再度イタリアへ戻り、って違う違う。

アフリカで一番北にある国。つまりは、アフリカ大陸最北端の場所があるということ。コイツのためにはるばる、"このタイミングを逃すまい"とイタリアから船でやって来たんです。

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というのも、チュニジアアルジェリアリビアに挟まれた国。その両国は内戦やら過激派によるテロやらで未だに情勢が不安定であることから、モロッコやエジプトからの陸路での入国は極めて難しい。

となると、飛行機を使わない移動にこだわるのなら、現時点ではおそらくイタリアか、フランスのニース(Nice)辺りからの船に乗って来るしかないワケです。

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てことでまずは最北端の拠点となる町、ビゼルト(Bizerte)まで約70km、かっ飛ばして行きますよっと。

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おいマジかよ、俺いまアフリカでチャリ漕いでんのかよ、たまんねぇ。

雨季まっ盛りだけどそこは超晴れ男、仕事します。チュニスには戻って来るので宿にいらいない荷物を置かせてもらったため身軽で、更に想像以上に道路は綺麗で走りやすく、心もペダルも軽い。

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荒涼とした大地やサバンナ?いやいやアフリカ感ゼロ。

自分の知っているアフリカはやっぱりそこにはなく、のどかで気持ちの良い緑がたくさん広がっていた。

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この国で自転車に乗って移動するアジア人なんてそりゃ珍しいようで、2度見3度見してくる人がたくさん。目が合うと親指を立ててきたり手を振ってくれたり、とにかくやたらと絡んでくるアラブの気さくさ。

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こんな景色を見せても、誰もアフリカとは思わないでしょうね。

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イスラムの国と言えばな羊肉。道路脇の屋台からは香ばしい薫りが立ち込めます。それにしても、仲間のこんな姿を見て彼らは何を思うのか。

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ゆっくりのんびり爽快に5時間ほど。チュニジアで4番目に大きく、そしてアフリカ大陸最北端の都市であるビゼルトへ到着。

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なんとこの町にも安宿があるんです。前回の記事ではアフリカ大陸の一番南にある安宿ドミを紹介しましたが、今度は最も北にあるユースホステルですよ。なんとなく泊まってみたくなりません?

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その名もRIMEL YOUTH HOSTEL。普通かよってね。フランス語ではAuberge de jeunesse。よく分かんねぇよってね。いやいや、こんなところに作ってくれて本当にありがたい。

アフリカと言えど北部の冬は冷えますが、そこで抜群のホットシャワー付き、更にはWiFiも快速で一泊のお値段は12ディナール、約500円のコスパでした。居心地が良すぎてウッカリ5泊もしちゃった。

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ディナール追加で朝食も頂けます。いつでもコーヒーはぬるかったけどそこはご愛嬌。

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宿の真裏はさざなみの音が心地良い穏やかなビーチが広がる。透明度もなかなか。

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英語はほぼ話しませんが、スタッフもみんなフレンドリーで親切。警備であるダンディな彼なんて毎日お菓子などを渡しに僕の部屋にやって来ました。息子さんが空手をやっているそうです。

ちなみに左にある低スペックでゴミのような自転車は、彼のものでも現地人のものでもないですよ?僕のです。



こんなゴミみたいなチャリを彼は、毎日のように譲ってくれってせがんで来たんです。いやいやいや、ゴミっぽいけどこれでも大切な相棒なんだよ。・・・ちなみに、売ってあげるとしたら、いくら出せるの?

なんて聞いてみると、


「30ディナール


と、僕の聞き違いが無ければ、そういう返答がきました。


・・・日本円で約1,300円。。。








このチャリ1,200円だったからプラスじゃねぇか、サヨナラ相棒!世の中結局はカネなんだよ!って違う違う!

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(彼がくれたチュニジアの?お菓子。美味しくはなかった。)

とにかく文句無しの宿。と言いたいところですが、唯一の難点は町のはずれに位置していること。周りには小さな商店くらいしかなく、町の中心部までは約5kmも離れていて、チャリでもない限りタクシーかバスを使うことになるでしょう。

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さて、国内で最もヨーロッパ風の都市であるビゼルトは、"チュニジアヴェネチア"と呼ばれているそうです。はい出ました、この言ったもん勝ちの例え。

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まぁ確かにここはそう見えなくもないですかね、許しましょう。


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観光客もたくさんいて賑わっています。

宿にはお隣アルジェリアからの旅行者グループもいまして、先にも書きましたがアルジェリアは未だ情勢が不安定と言われている国。なんとなくそういった国は生活が大変なんだろうなぁというイメージがあるものの、こうして普通に旅行する人だってたくさんいるんですね。

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撮ってくれ攻撃。このあと少年たちは僕の後ろポケットにある財布をケラケラしながら掴んできました。「盗られるぞッ」という注意ならありがたいけれど、明らかにイタズラに楽しんでいる様子。やっぱアジア人って弱そうに見えるんですかね。

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滞在中は毎日足を運んだ市場。一度でも来れば顔見知りになって毎回握手、そして色々サービスしてくれました。ヤンチャなガキンチョはいますが、しかし本当に人は良いんですよ。

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さぁ参りましょう、本題へ。アフリカの最北端はビゼルトから約20kmの道のり。公共交通機関で行く場合は、乗り合いバンが頻繁に通っていたので近くまではそれで行けるのかもしれません。あるいはタクシーでもそこまで高くないと思われます。

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チャリでも距離的には余裕ですが、途中に若干、怪しげな貧困街っぽいとこを通らねばなりませんでした。電線に吊り下げられた靴が不気味な雰囲気を醸し出している。これは割と世界各国でチラホラ見掛けますが、麻薬などのクスリや売春、ギャングの縄張りなどのサインだとも言われています。

それも怖いっちゃ怖いけど、でもやっぱり恐怖なのは野良犬。チャリ旅と犬は切っても切れない苦い関係なんです。何度追い掛けられたか。

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「最北端はコチラです」ってな看板が出現。ゾックゾクしますよね。

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気持ちの良い景色とワインディングロードで標高も感情も上がってゆく。

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この写真撮ってたら、羊飼いのオッサンに金を要求された。僕、アラビア語分かりません〜ッでなんとか免れましたが。

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ちょっとした峠を越えれば早速見えてきましたよ、あの左に見えるのがアフリカで一番北にある灯台でしょう。

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最北端の「都市」はビゼルト、となればあれは最北端の町か、村でしょうか。のどかな風景が広がります。

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幹線道路から逸れて未舗装地帯へ。しょっぱな深い水たまりが外客を避けているかのよう。

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あの馬に乗った羊飼いさんはとっても笑顔でウェルカムでした。

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メルヘンチックな並木道の奥から、かすかに聞こえる波の音、そして風が揺らす木の葉の音だけの空間。

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そこを抜ければ地中海に大地がむき出しの荒涼とした景色が広がる。

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早くも来ちゃったか、初のアフリカの国でいきなりの最果ての一つへ。

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ただただ、強い風と波の音だけ。人っ子一人いない、自分だけの世界。申し分無い「果て感」に鳥肌さえ立ってくる。

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まだ新しいのか、黒光りするこれは先端のモニュメント、の一つ。

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アフリカ大陸の北の果ての地、その名もアンジェラ岬(フランス語?でCap Engela,英語だと:Cape Anjela)。

更には、そうですね、前回の記事で紹介した、制圧したアフリカの南の果て、アグラス岬の文字も刻印されています。双方の距離、つまりそれはアフリカ大陸の縦の直径であるその距離は8,060km。ピンと来ないデカさ。

ちなみにアンジェラ岬は、ラスベンサッカ(Ras ben sakka)とも呼ばれるようで、ウィキペディアや地図ではこちらの呼び方のほうがメジャーなようです。

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そしてもう一つ、日本語でアフリカの最北端のことを調べると、10年以上前の古い情報ばかりが出てきますが、それらのブログなどでたびたび「アフリカ最北端はブラン岬」と書かれています。

上の地図上でそれ(Cap Blanc)は右端にあるやつなんですが、間違いであることは明白。それはおそらく、まだ4年前に当たる2014年に最北端についての再調査が行われた?ようで、つまりつい最近まではブラン岬が最北端と言われていた、ということかもしれません。

もしかしたら、アンジェラ岬という名も再調査の際に付けられた名前なのかも。


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そんな先端についての細かいことを話しても楽しいのは僕だけですかね。黒いモニュメントからほんの少し歩けば、ひっそりと姿を現します。

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地中海の大海原をバックに、岸壁の上にポツンと立てられたそれは太陽の光で煌めく。激しい風は僕を歓迎しているのか、あるいは。ひと一人いない自分だけの空間、そのシチュエーションはまるでゲームの世界にいるかのようだ。

これが大陸の最も北の、及び世界の果てを示すもの。

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まだ2014年に作られたばかりの新品、だけどもう若干錆びついているけど大丈夫なのか。しかしこのモニュメント、他に類を見ないほどカッコイイですよ、チュニジア政府やりますなぁ、錆びてるけど。近々誰かがブラ下がってヘシ折れちゃいそうだけど。

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(このまま真っ直ぐに進めば、イタリアなんだなぁ。それに関してのロマンは少ない場所である。)

ゲームの世界にいるような感覚。でも、船でポーンと来てチョーイと到達!という言わば裏技を使ってクリアしたかのような、とりあえず達成感は薄い。

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それにしたって限界突破しそうなくらいのワクワク度だった最北の旅。

ビゼルトが少し名残惜しくもチュニスへ列車で帰還。約2時間の乗車でたったの5ディナール、200円。申し訳ない安さ。

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自転車代も取られることなく。駅員も乗組員もホント親切で大好きですチュニジア。このまま情勢も治安も落ち着き、他の大陸からの観光客でも賑わうことを説に願うばかりだ。


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アフリカの事をまだまったく知らない状態で先端の一つを制覇し、オマケに船を使っての何の苦労もないままでの到達で薄い達成感。

でもそれは現在の情勢上は仕方の無いこと。海路も地球を這いつくばるという点では陸路と同じ。空路を使わずに世界の果てを制圧するという自分のポリシーにシッカリと従った結果である。旅はそこへ向かうまでが旅なのだ。そのプロセスをこれからも大切にしていきたい。

達成感は少なくても、心の底からゾックゾクワクワクしたこの感じはやっぱりクセになる。


チュニジアに別れを告げ船で再度イタリアへ。ゆこう、次の果てへ。見た目はゴミのような、しかし頑強な相棒に跨り、ユーラシアの最果てを目指してペダルを漕いでゆく。



──────── 感慨に浸りながら空を真横に眺めていた。

引き続きモニターで現在地を追っていると、次はモロッコ以南のサハラ沙漠を経て、ちょうどセネガルダカールの上空までも飛んでいるではないか。そこはアフリカの最西端の地である。その壮絶な戦いの話はまた、いつの日か。

さて、始まるぞ、南米の果てを制圧する旅が。