Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【カルチャーショック】ケープタウンの回転寿司の喜劇!

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アフリカ縦断編 前回

bunkohstyle.hatenablog.com


もくじ

 

なんて素敵で怖いケープタウン


2017年11月5日〜

バスから降りると少し冷んやりした爽やかな空気に身を包まれた。ここまで南下すればアフリカと言えど涼しくなるものだ。

エジプトから始めたアフリカ縦断旅の最後の国、南アフリカケープタウン(Cape Town)へ到着。


これに関しては特に感動という感動は無ければ、達成感もさほどでも無い。それは苦労をともなわなかったから、というのが大部分を占める。やっぱり一度でもチャリ旅を経験してしまうと、座っていれば、寝てたら辿り着くバス移動に価値を見出せない。

かと言って、じゃあ自転車で旅すれば良いじゃん、という軽いノリができる時間もお金も、いや、気力が無く、そんな少しのジレンマを感じながらの縦断旅。

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とは言いつつも、何が起こるか分からないアフリカは旅歴4年になる、ちょっとの事では動じない僕でさえ刺激的であったことは事実。たくさん笑っていっぱい衝撃を受けて、ありったけの人の良さもイヤな奴も腹立つことも全部ひっくるめて、非常に濃ゆい旅となったのでした。

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それにケープタウンはとびっきりに美しい町。カオスなアフリカを南へ南へ駆け抜けてきた、いわばご褒美とも言える場所。アフリカで最大級の経済国で先進的な国であり、その貫禄を見せつけられます。(*近年、最大の経済国はここ南アフリカを抜き、ナイジェリアが躍り出たそうです。)

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どこからでも望むことができる町のシンボル、テーブルマウンテンの圧倒的な存在感と迫力は訪れた者を魅了することでしょう。

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それは頂上まで登ることができ、そこからの景色もまた素晴らしいもの。左手のペロンっとした山はライオンズヘッド、その右の小高い丘はシグナルヒルと呼ばれ、いずれも登頂、ハイキング、夜景も堪能できる。

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ここにはケープハイラックスという、デカいネズミのような動物が観光客の食べ物を愛らしく狙ってきます。

この生き物、げっ歯類かと思いきやイワダヌキ科という、かと言ってタヌキの仲間でもなく、むしろ馬やカバなどの大型動物に多い、蹄(ひづめ)を持った有蹄類だそうで。更には何故かゾウに近い動物とも考えられたこともある、要はよく分からない生物です。ちなみに彼の尿からはテンカンなどに効く薬ができるらしい。


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そんな神秘的な動物と眼下に点在する美しいビーチを望む、楽しさとワクワクが凝縮された風光明瞭な町ケープタウン

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(カラフルな建物が立ち並ぶ、ボ・カープ地区)

どこか懐かしい、いや凄まじく懐かしい気持ちに包まれた。

南アフリカには実に11もの公用語があり、その中でもイギリスの植民地だったことから共通語は英語なので意思疎通は容易でした。

先進的で綺麗な町並み、イギリスの入植、英会話、そして横断歩道の青信号の時に鳴る確かに聞き覚えのある音。同じ南半球で緯度も同じ。日差しは強いもののカラっと乾燥してピリっと涼しい風。

この国は、あるいはケープタウンはオーストラリアそっくりなんです。

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あのとき毎日足を運んだオーストラリア資本であるスーパーのWOOLWORTHSもありました。それを前にして最高の思い出が強烈に目に浮かびましたよ。

賑やかな繁華街ではどこかの民族の方々のパフォーマンスで盛り上がってます。

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町中では金(GOLD)を売る看板を掛けた客引きをよく見る。南アフリカはかつて世界最大の金の産出国で、経済を支える資源の一つでした。現在の産出量のトップは中国だそう。

物価は高いイメージがありましたがそれほどでもなく、日本の3分の2程度な感覚。GOLDのことは分かりませんが日本で買うよりも安いのかも?

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オーストラリアと同じくワインも有名なこの国。それに加えてお酒に興味が無いアナタ、こちらはどうでしょう。かつて日本でもブームに(なってなかったっけ?)、いや世界的にも健康茶としてブームになっている(らしい)、ルイボスティー

ルイボスはここ南アフリカのみでしか採れない植物。お茶として飲むのがポピュラーで、お味は紅茶そのもの、しかしカフェインは含まれず美容や抗酸化作用などなど、とにかく超健康茶として世界的に有名です。

もちろんケープタウンでもスーパーなどで様々な種類の商品が安く手に入ります。お土産にも良いかも。

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そんな素敵な町ケープタウンですが、もちろん悪い点もあります。そう、治安ですね。

同国の最大都市ヨハネスブルグは、アフリカ三大凶悪都市の一つとか、むしろ「世界最恐都市」なんて言われていますが、実はこのケープタウンのほうが危険との声も多く、なんと殺人率は統計的にもここの方が遥かに高い

場所によっては上の写真のように「一人で行動するな」と注意を促す看板が。

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特に週末は店も閉まり人の往来も激減しゴミも散らかり、昼間でさえもヤバそうな雰囲気が漂っていました。

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住宅には電気が流れるワイヤーや有刺鉄線が備えられている。

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ゴミをあさるのも、たくさんのホームレスも、大抵が黒人さん。この国には、特にケープタウンはヨーロッパ系アフリカンの白人さんも多く住んでいます。

まだ約20年前までは黒人を過度に迫害するアパルトヘイトがありましたが、それが撤廃されたとしてもすぐに安定した仕事が手に入るわけがなく。

そして今となっては、今度は逆に白人を差別、迫害する現象が起きているそうです。現在の政府のほとんどが黒人であることからだそうですが、やはりこの世から人種差別というものは無くならないのでしょうか。

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(テーブルマウンテンにこのように雲がかかることをテーブルクロスと言う)

そんな酷い歴史、そして現在進行形の悲しい歴史が創られようとしている南アフリカ。ハッキリ言って治安の悪いケープタウン。それでも僕はこの町が好きです、単純に美しいから。


でもやっぱ怖かったんですよ。この最高の撮影スポットであるウォーターフロントでの夕焼けを撮り終えて、そこから宿まで徒歩で5kmの帰路。当然辺りは暗くなり、繁華街ではないので人通りも一気になくなり静寂の中を行くわけです。

ひっさしぶりにあんなに走ったわ。
人通りは無くなったけどゴミをあさる黒人さんが至るところにおりまして、しかもやたらとコチラを見てきまして、しかも目が合うと、ニヤ〜っとする(気がする)んですよ。


「ようこそ夜のケープタウンへ。」

ってな具合ですか?ウェルカムシャンパンじゃなくてウェルカム強盗ってか?たまんねぇよ日が暮れると一気に気温が下がって寒いくらいだったけど、怖過ぎて汗ビッショリの全力ダッシュで帰ってきましたよ。

カルチャーショック?コンゴ人との論争!


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(ウォーターフロントにあった日本の船)

「どうして日本人はクジラを食うんだ?なぁ、教えてくれよ。」

ケープタウンには日本人が集まる宿がありますが僕は他の安宿に泊まっていまして、そこで同室となったコンゴ人に、挨拶もそこそこに急に問われた質問です。貴方はどう答えます?


・・・知らないけど、それも文化の一つでしょ。


とりあえずこう返したところ、彼の表情は一変。


「日本は年間◯◯頭のクジラを殺している。なぜなんだ?どうしてそんなことが出来るんだ?」


なかばキレ気味。なぜそんな可哀想で残酷な事をするのか、という質問だと受け取った。

・・・めんどくせぇ。大体どうして俺が知りもしない日本の年間の捕鯨数をコンゴのオメェが知ってんの?シーシェパードに入団希望なの?


じゃあ逆に聞くけど、アンタは牛肉を食わないのかい?



「食うよ。」



なぜクジラはダメで牛はいいの?



「牛は家畜だし世界的にもポピュラーだ。クジラは違うだろ。」



絶滅の危険性があるからという類ではなく、野生と家畜との違いで、みんな食べてるし、というよく分かんない回答来たこれ。

牛もクジラも同じ動物で同じく生き物。牛を食ってる時点でクジラを食うのと変わんない。韓国は犬を食べ、砂漠の国ではラクダを、南米ではアルパカやモルモットや猿を食う。一般的ではないだけで、お前が、お前の国では食わないだけ。ポピュラーか否かの問題だけで食う食わない、野生だから、ペットだから可哀想だなんだって声高に言うのは全然理解できない。

というような事を彼に頑張って伝えましたが、


「I don't understand(分からない).」 


何を言おうが時間の無駄のようです。お互い流暢な英語が話せるわけではないので細かいニュアンスなどの違いがあっただろうけども、とりあえずそういった国ごとの際どい文化や政治的な話は海外ではタブーなんですよ。どうしても聞きたくても、そういう怒りを一個人にぶつけるなんてのは論外。


この論争の末に、宿の居心地が悪くなったのは言うまでもない。


<そりゃお前、コンゴのメシがどんなもんか知らんけどよ、きっとやっぱフライドチキンとフライドポテトじゃないの?そんなもんばっか食ってたら太るし頭が悪くなるからクジラを食うんだよ。>

なんて皮肉ったことを心で吐いてストレスを発散させる自分も幼稚で性格が悪い。

カルチャーショック!回転寿司の喜劇!

 

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さて、南アフリカから日本へ帰国して真っ先に寿司屋へ駆け込みましたよっと〜。

って違う違う。実はケープタウン周辺の海は日本の漁船も拠点としているほど漁業が盛んなため、なのかは分かりませんが、お寿司屋さんがたくさんあるのです。

中でもこれなんて回転寿司ですよ、英語ではconveyor belt sushi。ベルトコンベヤーの寿司ってとこですかね、なんか英語にすると淡白で機械的な夢の無い響きですよね。

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(ぜんぜん品物は回ってこないけど、チップ用?の箱は回ってる)

今や世界中で寿司を頂けますが、回転ってのはなかなかお目に掛かれません。宿で出会った日本人とワイワイ楽しみましょうよ。

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ご覧下さい、この品数の豊富さ。

・・でもこれよく見ると、魚はサーモンとマグロとエビくらいで、あとはそれらにマヨネーズを掛けてみました的なアレンジという、まぁ海外の寿司あるある。




ここにクジラのメニューがあったら結構おもしろい展開になりそうだったんですけどねコンゴ人と。

それはそうと回転寿司でも嬉しい限りなのに、更になんと食べ放題コースのあるお店もいくつかあって、日本人旅人にはそれはそれは生唾ものなんですよやっぱりケープタウンは。

お値段も食べ放題で170ランド、約1,500円とリーズナブルなんですねぇ〜。よ〜し、いっぱい食べるぞ〜!


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はいよく分かんないズッシリ系のこの一皿の破壊力で早くも腹1分目〜。おっも。重っ。

もはやこれがどんなメニューだったのか記憶も無いし、見ても思い出せないんですけど、何かの天ぷらですかね。とりあえずやっぱシャリの握り方って重要なんですよ。

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好奇心が止められずによく分からないネタを食べる食べる、重い重い。



ホリエモンさん、見てます?あなた前に、寿司職人が何年も修行するのはバカだなんてツイートしたらしいじゃないですか。バカじゃないんですよ、必要なんです。もうコレなんてすんごいギュッって握られてて、シャリの隙間が無いレベル。ものすごい腹に溜まりますし、なんと言っても美味しくない。

握った彼らはきっと、いや絶対に修行してないんですよ、そんな彼らの姿を見て下さいよ堀江さん。

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・・・あれ?いない。トイレにでも行ったのかな。

それにしても向かいの席の両端の女性が美人だなぁ。彼女らを眺めながら食べる寿司はシャリがまずかろうが右手が止まりませんよ。むしろよく分かんないネタよりも彼女らを見てたほうがずっとオカズになりますよ。



・・・え?ちょっと、あっちのオカズじゃないですよ?右手って、握ってんのは箸ですからね?


つか店員どこ行ったこれ?ストライキかこれ?




・・・いや、あれ?ちょっと待ってください。



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まかない食ってたお前ら。


とんでもねぇですよ、まだ注文したやつ来てないっての、待ってるっての。ストライキの方がまだ理解できたっての。お腹減っちゃったんだお前ら、しかも堂々と客席で・・・いや仕方ないですね、ここは南アフリカ。文化が違うんですよ。でもアナタたち見るからに中国の方ですよね?さすがです。



ところで、このお店は寿司の食べ放題コースでも一つだけ一品料理をオーダーできるのですが、


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後半は後半の腹9分目くらいで、もはや自分でも頼んだことを忘れてた頃にこんな特大の焼きそばを提供されました。

食べ放題の元は取らせねぇ、これでも喰らえ、トドメの一撃だ。ってな具合ですか?
とんでもねぇですよコレ、いじめですよコレ。日本だったら確実にクレームですよコレ。


ホリエモンさん、まだ見てますよね?いかがです?修行って必要ですよね?握る技術だけでなく、こういった接客面などのサービスも大切じゃないですか。客のオーダーが入っているのにも関わらずまかないを食べるなどの愚行や、思い出したかのように会計間際に焼きそばの大盛りを出してくるなんてのはもってのほかで、修行をしていれば防げるんです。親方の背中を見て弟子は様々な面で成長するんですよ。


どうです?ド正論ですよね?そんなことよりも僕のブログをツイッターで紹介して頂けませんか?アクセス数が欲しいんですよ、ありがとうございます!



そんな驚きと笑いの詰まったアフリカの回転寿司でした。ブログの都合上、美味しくないと書き綴りましたが実際は無難に美味しいですよ。やっぱサーモンはどの国でも安定した味わいですね、シャリは重いけど。

一応は満足感は得たがとりあえず、ケープタウンの寿司の限界を感じました。もしももう一度このお寿司屋に行っても、おそらく4皿目で飽きるだろう。

 

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いかがでしたか?ケープタウンの素敵な魅力が少しでも伝わりましたら嬉しい限りです。


次回へ続く。

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