【恐怖】聖なる夜にホームレスから与えられたもの
ご挨拶と今後のブログについての抱負
こんにちは。いつもご訪問、ご閲覧、誠にありがとうございます。
僕は現在は南米はチリの首都、サンティアゴにて生息中です。
気が付けばもう年末ですね。海外にいるとどうしても年の瀬を実感できないんですよ。それもそのはず、こちらは日本とは季節が逆の夏まっ盛り。やっぱ年の暮れ=寒い+みかん+鍋+年末特番ですよね?
来年はしっかり生きて帰って、そうですね、はて、えーっと、帰国後どうしましょうね。エセ写真作家でも目指しましょうか。どなたか面白い話ございませんかね?
ま、おいおい考えましょ、今はしっかり最後まで旅を楽しみますよ。
そしてブログに関してはもっともっと読者様をワクワクさせて楽しませる記事をたくさん書いて大きくしていきたいですね。
開設から約3ヶ月、まともな記事数は約20記事でアクセス数はまちまちですが一日ひと桁な日もあったりします。
はてなブログでハヤりの?「1ヶ月ウン万PV達成うぇーい!」って僕もやりたいんですけどね。
いやいや、もちろんアクセスは重要ではあるけど最重要かと言われたら違いますかね。
まだまだこれからでしょう。
幸せなことに、今とっても楽しく書けてます。かれこれ2、3年くらいスランプというか、インプット超過もあって全く書けなくなっちゃってましたからね。今は割りとフワっと文章が湧き出てくるような感じ。
書く側が楽しくなきゃ読み手も面白いわけが無いですから、気が向かない時は書きません。だからやはり更新頻度はなかなか上がりませんが、ガッツリ読み応えのある丹精込めた一記事をこれからもお送りしますね。
皆様の空いた時間や暇な時間を、有意義な時間に変えられることが出来るのならそれだけで僕は心底幸せです。
まだ開設から間もないですが、ありがとうございました!来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。今年はあと一つ、アップしますよ。
さて、年越しの前にはクリスマス。こちらではやはり真夏のクリスマスなんで、どうもサンタさんは息苦しいですよ。
そんな真夏のクリスマスで起きた、オーストラリア旅でのエピソードをちょろっと紹介します。
それは旧ブログの方で既に書いたものなのですが、そちらでのオーストラリア全般の話は3分の1ほどしか書けていないので、この新ブログの方でなんの前触れも無く【プレイバック!オーストラリア】としてエピソードをリライトしてピックアップしていくカタチでお送りして完結させられたらと思います。
現在のアフリカ南米編と、ユーラシア<チャリ旅>編、そしてオーストラリア編と、持ち前の欲張りが炸裂中。
共倒れの確率は低くは無いです。
なんとか続けられるように頑張ります。
それではどうぞ。
聖なる夜にホームレスから与えられたもの
2013年12月24日
4年前。場所はオーストラリアの、そしてオセアニア最大の都市シドニーの手前にあるニューカッスル(Newcastle)という、なんとなく北海道の函館に近い雰囲気を持っていてお気に入りの町での忘れられないエピソード。
僕はこの町にあろうことか3泊も野宿してたんですよ。それって野宿っつーか軽くホームレスですよね。
それは次に向かうシドニーが、夏休みかつクリスマス、かつ年越しシーズンという超トリプルパンチで宿の料金が高騰しておりまして、なんとかそれを相殺したいということでの所業だったんですけれども。
町の中心部にあるそこそこ大きな公園です。
テントは張らずに左の長椅子を寝床にしていたんです、3日連続で。
もちろん日中はすべての荷物を持って歩き回るにはシンドイので、この公園の雑木林に置いておくというか隠していました。この時はスケボーも所持してましたね。
オーストラリアは野宿は罰金などの対象で禁じられているんです。しかしながらこれまで世界中を見てきて、オーストラリア以上に野宿が快適な国は存在しないと断言できちゃう皮肉。
上の写真はバーベキュー台で、どんな小さな町でも見かけます。有料のとこもありますが基本的にタダで、ボタン一つで熱くなって料理ができちゃいます。海辺にはシャワーもあるし水道水は飲めるし、治安の心配も他の国と比べたら場所にもよるけどほとんど無いでしょう。
無いでしょう。治安の・・・心配は、、無い・・・でしょう。そうですか?
その時は海外での野宿は初めてだったのですが、もう3日目となれば慣れたもので、空を正面にすぐにウトウトとしていた時です。
実は公園には僕の他に、もう一人ホームレスが住んでいたんですよ。
先の公園の写真の右上にある屋根付きの場所で。
そのホームレスなんですが、夜は寝て、朝は買い物なのか少し出掛けて、すぐに帰って来て、その後は寝るまでそのベンチで一日中ずーーーーーーーっと座って過ごすという、まぁ言っちゃ悪いですがちょっと精神的におかしい人なのでしょう。
汚っぽいチューリップ帽を深く被り、常に下を向いているため顔が見えず、男なのか女なのかも不明。
なんだか気味の悪いやつだな〜とは思いつつも特に何かをして来そうも無かったし、相手との距離もまぁまぁあったんで大丈夫かなと。
実際に2泊した時点で何事も無くの、しかしの3泊目でした。
夜11時頃。
明日は遂にシドニーかぁ。なんてウトウトしながら静かでまばらな星空を正面に、最大都市への思いを馳せている時でした。
ふと何か、気配を感じたんです。
周りの見渡すと、あのホームレスでした。
そいつが自分のテリトリー内ではあるが、仁王立ちしていたんです。しかもこちらを向いて。
こちらを向いてと言っても、まだ距離があったんで偶然で気のせいかもしれませんが、その時はまぁ、ションベンでもしに行くんかなと思ってたんです。
とは思いつつも、やっぱちょっと不吉な予感はしたんですよね。
だって、僕の方角には何も無いし、だから、明らかに僕を見てる以外無いんですよ。
寝袋を頭まで被り、その隙間から奴を観察します。
すると、遂に動き出します。
まっすぐに。
進行方向は、僕です。
でもまだ距離がある。
<すぐに逸れてションベンしに行くんだろ。行けよ、違う方向へ行け。たのむ。>
しかしその願いはあっという間に、儚くも消えようとしていた。
間違いなく明らかに、あいつの目指す場所は、僕。
まっすぐ垂直に、最短距離で近付いてくる。しかも、何かを持って。
足が悪いのか少し引きずって、ゆっくり、ゆっくりと移動するその姿は幽霊、あるいはゾンビそのもの。
<これヤバいのか?逃げようか?>
しかし荷物を放置するのは気が引ける。そしてそもそも相手は一人。更に足を引きずるくらいの奴。いざとなれば拳銃でも装備していない限りは俺のゴムゴムの右ストレートで一撃だろう。
とは考えつつも、相手との距離が縮まっていくにつれ呼吸は浅くなり、自分の鼓動さえ聞き取れるまでになり手には汗が。もちろん眠気など完全に吹っ飛ぶ。
近付くにつれそいつの全貌が見えてくる。
ボロボロの洋服に、手に持っていたのは何度も使っていることが分かるほど汚いビニール袋。
動こうにも動けないまま、遂に奴は僕の目の前に立ちはだかった。
おばさんだ。ボサボサの白髪だらけで50歳くらい。
・・・・・ッ!!!!
・・・は、Hello。
何も言わない。
僕をカッとした目で見開きつつも。
心臓が飛び出そう。
表情を一切変えずに持っていたボロボロの汚いビニール袋に手を入れ始め、何かをまさぐり出した。
<やばい。ナイフでも出すんか?これアカン、逃げるか>
そう決めかけた時にはもう、何かを取り出し、手に握っていた。
・・・・・・ッ!!!!!
何一つ言葉を発せずに、何かを握ったその拳を僕の目の前に突き付けた。
・・・・・・!!!!
その拳をひっくり返し、開く。
・・・・・・!!!!
そこで見たもの、それは・・・
グミ。
・・・・・・・ッ!!!???
白髪だらけシミだらけの顔の女が表情をニコリと一変させ、所どころで無くなった歯が目立つその口からやっと発せられたその一言は、
「Merry Christmas」
素敵な一日をお過ごしください♪ちゃんちゃん
次回のプレイバック!オーストラリア