Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

また、逢えたね。〜エチオピア劇場ファイナル-下-〜

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前回

bunkohstyle.hatenablog.com


翌日はミニバスで更にコンソ (Konso)という村というか地域へ南下しました。
ここからケニアまではもう一息という場所です。

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村では月曜と木曜に開かれるマーケットに運良く重なりました。


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カメラを構えてたら何も言わずに構図に入り込みポージングするオッチャン。可愛いですね。

とにかくワッシャワッシャしてます。このマーケットには2段のスカートを履いた姿が特徴的なコンソ族も集まるようです。

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真ん中に写ってますね、ヒラヒラの付いたスカートを履いてるお姉さん。しっかしこれらの薪を背負って歩いて帰るんですよ?この人たちは相当背中と肩の筋肉が凄いと察します。


エチオピアには他にも唇に大きな皿をはめたムルシ族、竹馬に乗った民族とか、とにかくたくさんの民族がここコンソの周辺には住んでいます。コンソは民族巡りの拠点となる町のようです。

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ボケーっと眺めていたら現地人に超ローカルの大衆酒場みたいな場所へ招かれました。

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何かの実で作られた可愛らしい器で中身はどぶろくのようなお酒ですね、これ片手にみんなガヤガヤと楽しんでおられます。

マーケットのこと、エチオピアの歴史、みんなワイワイと僕に説明してくれます。
エチオピアに入ってからは英語を話せる人がグッと増えましたよ。

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帰り際にはもちろん、良く言えばチップ、悪く言えば紹介料を請求されましたけどね。

しかしそれは高圧的でもイヤラシイ感じでも無く、フレンド〜一杯だけご馳走してくれよぉハハハ♪的なノリで嫌味な感じではなかったので僕も楽しかったし奢りましたけどね。一杯10ブル(約40円)ですしね。

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小さい村のコンソ、歩いているとよく声を掛けられます。
この村ではアジア人だからといってからかって来る人はほとんどいませんでした。

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彼らが手に持つ草、これ何に使うと思いますか?
お供え、お祓い用、観賞用、料理、いいえ、食べるのです、そのまんま。バッタかよ。
この村の人間はそこら中でムシャムシャしているのです。


「ホラお前も食ってみ、んめぇぞ。」


そうですか、お味のほうはですね、・・・いややっぱりちょっと待ってください。

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右の青いオッさんがワルイージ過ぎて草が全然あたまに入って来ない。


僕はワルイージが浮かんだんですけど、他の何かのキャラにも似ている気がしますね、ワリオ?とりあえずマリオ系統ですよね。お腹痛いです。


さて、お味の方はですね、美味しいわけが無いじゃないですか。
苦味しかありません、苦悶の表情をしたらみんな大ウケ。

「ぶあっはっはっはー!!フレンド、これはアーモンドと一緒に食べると美味いんだ。」

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いや全ッ然あじ変わんねぇバカじゃないの?


「ぶあーっはっはっはーー!!フレンド、塩を足してみろ!」



ほぉ、塩味が効いて見違える旨さになっ・・・やっぱぜんッぜん変わんねぇ。

こっそり破棄。

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この真ん中にいるデカいオイチャンはなんと、10人もの妻がいて、20人もの子供を持っているようです。そう、エチオピアは一夫多妻制なんです。どっからそんな精力がみなぎって来るんですかね。毎日ウナギでもむしゃぶり食っているのでしょうか。


「フレンド、お前が望むのなら、俺の妻をホテルに送ってやろうか?ふははは。」


そうですか、ありがとうございます、よろしくお願い致します。避妊具は2つ所持しておりますので二回戦までなら可能となっております。って馬鹿野郎、奥さん大事にしろお前。

右のピンクの兄ちゃんは会話中に途切れることなく黙って葉っぱをむしゃぶり食ってましたからね。
お前ぜったい前世はヤギだろ。葉っぱ見せんな、いらねぇから。

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コーヒーにもよく分からない草を入れて飲むようです。ミントのような清涼感を感じられます。やはり南部に行くにつれコーヒーの苦味が強く、それをマイルドにする役目を果たしているのでしょうか。

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いやしかし、この村の人はみんなとてもフレンドリーでとても楽しい時間が過ごせました。
エチオピアで唯一、最後の最後で好きになれた町となりましたよ。

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泊まった宿はバス広場から至近距離のFARO Family Pension、一泊100ブル(約400円)の良心価格。
オーナーもスタッフもみんな感じが良いです。


いや〜とりあえずエチオピアのことを大大大っ嫌いにはならずに済みそうだ、よかったよかった。
そう安堵しスマホをいじっていた時です。



ベッドの上でうごめく虫が目に入ったのです。





・・・。


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また、また逢えたね。

写真を撮るため多少ダメージを与えて動きを封じています、まだ生きています。
プチっとプレスをかけたらご覧の通り、前の客のものでしょうか、鮮血が飛び出ました。


・・・って、いやいやおいおい?

どうなってんだよ南京虫社会はよ、ゆとり教育なの?
俺が寝る前に出て来ちゃダメでしょってば、それかやっぱ急用だったの?

いいかい?キミらは我々ヒトが電気を消し、眠りに入ったところでカプリと仕留めてササッと隠れるんだよ。それはお前、俺からじゃなくて学校、からでもないか、親から教わったはずなんだが?


・・・そうか、きっとお前って母子家庭なんだな?

そうだろ?

お母さんいつも働いていて一人で寂しかったんだよな?だから、勢いあまって、構ってほしくて出て来ちゃったんだなお前?そうなんだろ?な?


大丈夫、キミは一人じゃない。おいで。















アッラーアクバルッ。




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こちらのベッドでも、居住者はその一匹だけだったようです。僕は無傷でした。ナゼでしょう。

どうですか?僕が奇跡のラッキーマンだということはこれで立証できましたね。
でも実は噛まれてるんじゃないかって思ったんですが、しかしやっぱり尋常じゃ無いかゆみに襲われるのでイヤでも気付くらしいのです。

このまま一度も噛まれることなく旅を終えるという記録みたいなものを目指したいのはあります。いや、でもちょっとそのかゆみを経験できない残念さみたいなのもありますね。

まぁまだまだ僕の旅は続くでしょうからそれまでは、ね、また逢いましょうね。



さぁ、ここコンソからケニアの国境の町のモヤレまではあと一息、あと一回のバス移動となります。
しかしそれがまた、タダでは行かせてくれないんですよねぇ。


まず、モヤレ行きのバスは毎日あるのですが、その出発時間です。
ネットの情報によると、朝の3時、いや、4時に、いや5時に出発した、などあります。

なんやねんソレ?と思い現地の人に正確な出発時刻を訪ねますが、


みんなその通りのことを言うから笑えます。



3時に出るの?


「うーん、そんくらい。」


4時に出るの?


「いや5時頃だよ。」


5時に出るの?


「いや3時くらいだよ。」







なんだそれお前。



あいだを取って4時半に目覚ましを設定し入眠したのですが、頼んでもいないのに宿の主人が3時半に僕を起こしに来ました。

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おんどりゃあ誰じゃワシの睡眠を阻害するボケわぁあッ!!!


「もうバスへ行っといたほうがいいぞ。」



そうなんですか、わざわざありがとうございます。
・・・でもご主人、あなたですよね?5時くらいでええんちゃうって昨日言ったの。


ホントによく分かりませんが、バス広場まで行ってみて皆違う意見、その意味がなんとなく分かったのです。

なんと既に乗車率130パーセントくらいのすし詰め状態のバスが待機しておりまして、「満員だからもう乗れないぞ。」なんてドライバーに真顔で言われましたが強引に突っ込み、5時頃にエンジンを掛け始めるが出発はせず待機、明るくなってきた6時頃に出発しました。



要は、やっぱりよく分からないということが分かったのです。


明るくなってから出発、しかし良い座席を確保するためにみんな早朝から場所取りをするってことですかね。

ぎゅうぎゅう詰めの車内。疲れ、眠気、いつ発車するのかという憂鬱さからか、みんな待機中は大人しく気持ち悪いくらいの静寂に包まれていました。

そこで、どなたかの着信音が鳴り響きます。


・・・。



・・・さっさと出ろようるせぇな、誰だよ。





・・・こんな時に居留守つかってんの誰だよ早く出ろようるせぇから!借金取りからかよ。





あれ?これ俺の目覚まし音やんけ。心底ごめん。


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ここから国境まで8時間の乗車らしいです。立ちっぱなしは苦行だぞ。。と半ば絶望していたところ、座席じゃないけど荷台に座れと案内されました。これはラッキーです。

とは言っても固いので、出発前の時点でケツが痛いという絶望感も味わいましたけどね、まぁ立ちっぱよりはいいですよ。

あれよあれよと乗車率は150パーセントほどに。

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どうですか?どっから足出て来てんねんって感じですよね。
この青年、このまま8時間の道のりを耐えられるのでしょうか・・・。




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無理っぽいです。これアカン。

代わってあげたいけど、でも・・・やっぱ人間って自分が一番可愛いんですよね、ファイトォ♪

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休憩タイムで青春トレーナーを着た物売りの少年に癒され、車内ではストレスからか喧嘩が始まり、まぁ僕は楽しく観戦してただけなんですが。僕の目の前に座っていた少女が、自分の鼻くそを僕のTシャツにぬぐうという妙義に感服。

座席の下に収納していた僕のバックパックを乗客の一人が踏み潰し、挙句にその上に乗っちゃいます。もうそれって教育以前に人としてどうなんですかね、バカなの?バカでしょ。


そんなこんなでなんとか最後のバスを耐え抜き、国境の町モヤレ(Moyale)へ到着。運賃は130ブル(約500円)でした。いやはやよく頑張りました。

ここでエチオピアでの最後の晩餐にしたいと思います。最後なんでね、やっぱり食べ納めとしてここはエチオピア国民食である、イン・・ジェ・・・

 

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もう「サビ抜きで。」って感じで「インジェラ抜きで。」ってオーダーするスパゲティ。

食べるわけが無いじゃないですか、見たくも無いよ。

しかしなんかこれ昭和後期の給食みたいな感じですね、麺をお皿に載せてみました的な、エサみたいな。俺はブタじゃねぇんだぞっと。でも案外おいしいからちょっと憎いんですよ。ちきしょう、ごちそうさま。50ブル(約200円)。

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さぁ、腹が膨れたところで、行きましょうか、あの先はもうケニア

さよならエチオピア。もうきっと、いいえ、二度と来ることはないでしょう。

しかしながら、ここまでネタに困らない国は数少ないですね。観光という観光はほぼせずに、ただただ通って来ただけって感じでしたが思いのほか記事が増えました。


独自の言語(アムハラ語)を持ち、独自の時刻、暦をも持ち、独自の食べ物(インジェラ)などなどこれほど独自性のある国はアフリカの中ではエチオピアだけなのかもしれません。

それはアフリカで最古の独立国であるがゆえなのか、植民地となった期間が他の国に比べて圧倒的に少ないからなのかは分かりかねますが、とりあえず、アフリカの中でもっともインパクトが強くぶっ飛んでいる国、の一つであることは間違いない。


イヤな思いをたくさんしたのは紛れもない事実ですが、今となってはそれは強烈な思い出に変わっています。

そこは素直に、

ኣመሰግናለሁ። アムセグナリュ(ありがとう)。



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