Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

【緊迫!】これが野生のオランウータンだと?〜インドネシア:スマトラ島-下-〜

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前回

bunkohstyle.hatenablog.com



無気力ガイドと野生じゃないオランウータン

 

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パラパから約6時間でブキッラワンへ到着し、あれよあれよと宿の客引きに着いていき、あっという間に翌日のジャングルトレッキングツアーにサイン。

この村付近の森では野生のオランウータンが生息しているということで、それを一目見ようとたくさんの観光客が訪れます。にしても高過ぎですね、1dayのツアー代約5,500円ですよ。これでも相当値切っていて、事前に調べた情報でもこのくらいだったので正規の値段なんでしょうけど。
ジャングルへ入るには必ずガイドが同伴となります。

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翌朝、9時に宿へガイドがお迎えに来るということでしたが10分過ぎても来ません。
宿はツアー会社も兼ねていて、事務所へ行ってみると、昨夜とは違う男性が寝ていました。


あの〜、すみません、本日ツアーを申し込んでおります者なんですが、まだガイドが来ないんですけど?




「・・・あぁ、大丈夫、もうちょっと待ってて、あと10分くらい。」


かすれた声でそう言われました。

ったくよぉ、高い金出してんだぜこっちはよぉ。どのツラ下げて迎えに来るんだろうなぁ?







15分後。さっきの寝てた男性現る。







「行こか?」

 

 







ガイドってお前なんだ。



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テンション低めのガイド、彼の名はジョニー。

全然ジョニーって顔じゃねんだよお前、ジョニーデップに謝れ。

寝坊したイラつきを日本語で悪態を付いて発散。起こさなかったらいつまで寝てたんでしょう。


彼のテンションの低さは寝起きだから、ってのもあるのでしょうが、きっと一番の原因は彼の極度の女好きによるものからだと思いました。とにかく女の話が大好き。

俺、アメリカ人の女とヤッたことあるぜ、他にもツアー客とたくさんな。お前は?みたいな。

本日の客は小汚い男ひとりか、なんていう空気が会った時から感じます。すげーダルそう。


とはいえ、彼とは同い年で、ちょっとテキトーなゆるい感じが僕と似ていて話しやすく、すぐに打ち解けました。お前きっとB型だろ?な?女と同じくらい漫画ワンピースも大好きだという彼。

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これはゴムの木。輪ゴムって最初は液体だったんですね。

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こちらはゴムの木の実。つまりこれぞまさしくゴムゴムの実ですよ。



はっはっは〜〜〜ジョニー、見ろ!(実をかじるフリをして)

ゴムゴムのぉぉーーピスト・・・ル・・







ジョニー「・・・・」

 






応戦しろお前。


とりあえず何か反応をしろよ、それでもワンピースファンかよ。

「オレはシャンクスが好きだから。」

理由になってねぇよ。


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「絶対に野生のオランウータンを見たいだろ?だったら2dayツアーにしろ!」

ドンドン奥へ奥へ、ジャングルは小高い山になっており、さすがはガイド、テンション低めだが足場の悪い道を慣れた足取りでヒョイヒョイ登って行く。

そういえば昨夜、ツアー会社のオッチャンに上記のことを言われたというか迫られたんです。


僕が今参加しているのが1dayツアー。2dayツアーは1dayよりももっともっとジャングルの奥地へ進み、食事込みでキャンプして帰ってくるもので1万円くらいの料金だったかな。
4泊5日のどこまで行くねん?ってツアーもあり、欧米人はこぞって参加するみたいです。

「オランウータンは1dayだと見れないかもしれない。2dayだったらほぼ必ず見れるぞ、もし見れなかったら返金する。」

とまで言われました。とにかく2dayに参加させたかったようです


ぶっちゃけそこまで興味の無いオランウータンに1万円も出したくないので日帰りにしました。
が、とは言っても、そりゃ見てみたいですよ。

ジョニーに尋ねます、今日見れるかな?現れるかなぁ?と。



すると彼は上をグルっと見上げてひとこと言いました。

 

 







「見れないと思う。」

 

 









ガイドがカス過ぎる。


そこはさぁ、キミが見られるように頑張るよ!とかさ、きっと見れるよ!とかさ、あるじゃないですか。
なんなのこの客の希望を根こそぎ奪う心無い言葉。

まぁジャングルを良く知る彼ならではの、出現する空気だとか気配だとかを感じての素直な発言かもしれませんが。その一言に俄然テンションが下がる僕。


更に奥へ、足場の悪さに地味にキツイ登りにサウナ同然の蒸し暑さに加え希望もすり減り、お互い無言で進んでいたときです、

突然ジョニーが顔を上げ不思議な声で叫び出したのです。


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ふぅーーーッうっ!


ふぅぅ〜〜〜〜〜〜ッウゥッ!!

 



・・・?


あ!なるほどね。ジョニー、それってオランウータンを呼び寄せてるんでしょ?もっとやってよ。俺も手伝おうか、ふぅ〜〜〜・・・・






「No,my friend.」







普通に呼べや。


普通に呼べってお前。なんなのその紛らわしいの、ジャングルではそういう野性的な呼び方がルールなんですか?


はぁ・・・。


友達を呼んで今日はいねぇな、なんつって雑談が始まってツアー終了なのかな、なんて想像していた時でした。






ガサガサッ ガサガサガサッ



・・・ッ!? え?



草を揺らす音がドンドン大きくなるッ!



・・・うわッうわッ



うわぁぁああああーーーーッ!!





オランウータンが前から走って来たぁぁああッ!!


しかもなんかバナナ抱えて迫って来るぅッ!!!



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あれ?これお前のフレンドか。

いやそりゃお前、バナナの房ごと片手に前方からすごい勢いで走って来られたら人間でもビビるでしょ。

彼もガイドの一人で、ジャングルではいくつものツアーが遂行されており、彼らは互いに連携を取り合ってオランウータンを探すのです。だから先ほどの奇妙な呼び方には意味があるんでしょうね。いや、無くね?


それからほんの少し進んだところでした、他のツアー客たちが集まっています、彼らの視線の先には、

 

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いました。親子です。

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笑福亭笑瓶さんにしか見えない。お子さんはとても活発です。

ちなみにオランウータンはマレー語で「森の人」という意味だそうです。
更に近くにはもう一組の親子。近いです。

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こんな感じで餌付けもできちゃうそうで。

なんとも、村から近いこの辺りにいるオランウータンは昔は人間に飼われていたそうで、このように簡単に手渡しでエサをあげられちゃうくらい人慣れしているそう。ふ〜ん、なんだかなぁ。

このように人間に慣れているものは日光に当たって毛が赤っぽくなっており、ホンモノの野生のオランウータンはもっと奥地の密林にいるので日に当たらず毛は黒いそうです。


と、その時でした。




「Ruuuuu----n(走れ)!!!!!!!」




ガイドの男性がいきなり叫び声を上げたのです。

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そのガイドの視線の先に目をやると、ヌゥ〜っとうごめく不気味な姿が。彼の大声に辺りは一気に静寂と緊張に包まれます。


「アイツは凶暴なミーナという奴だ、こっちへ来る、危険だ!!!」

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彼のツアー客のバッグをまとめている時の上腕二頭筋の膨らみが事態の深刻さを物語っている。

ニーナ、この距離からでも貫禄がヤバイ。もはや怪物にしか見えない。

でも、襲って来るようには感じない。



「はぴゃぁああ!!」

物々しい空気の中、今度は別の方向からアホみたいな男性の悲鳴。辺りは更に騒然。


猿の群れに人間が殺されたという話をどこかで知っていた僕は息が詰まりました。
まるで映画の世界にいるかのような錯覚に陥ります、ここはリアル猿の惑星だ・・・と。


しかし、この時の超凶暴と恐れられるミーナは幸いにも機嫌が良いとのことでした。

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やっぱ貫禄が違う。柔道の篠原信一さん似です。スゲー強そう。

背後からのワッチャーッ!とゴムゴムの右ストレートの不意打ちに成功したとて勝てそうにない。

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ご機嫌なニーナさん。一同ホッと胸をなでおろした、戦慄の数秒感でした。

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ちなみに悲鳴の正体は彼です。餌付けしてたらもっとくれよカプリッと少しだけ噛まれちゃったようです。


こんな感じで5時間ほどのジャングルトレッキングツアー、帰り際にも数頭見かけてトータル5組、いずれも親子の計10頭もの「野生」のオランウータンを見ることができましたとさ。

しかしどうですかね。人間に慣れててエサをせびって、オマケに名前が付けられて。動物園とそんなに変わりなくないですか?なんかこう、萎えちゃうというか。

野生の定義は、山野に自然に成長・生育していること、だからまぁ当てはまってはいるのでしょうけど、99.9%野生かもしれないけど、100%ではない気がします。
この0.1%の差って僕の中ではとても重要なんですけどね。

西オーストラリアのモンキーマイアって町では野生のイルカが見られる場所で有名ですが、あれも結局はエサを与える時間を決めていてその時間になると現れて、キャー!可愛い!っていう、もうそれってただの放し飼いですよね。
感動なんて1ミリも無かったです。

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ただオランウータンというのはアジア(主にはマレーシアのカリマンタン島とここスマトラ島のみ)にしか生息しない動物という点では、間近で見られて良かったです。この他、白テナガザルの群れなんかも見ることができました。

本当にガチな野生を見たければ泊まり込みのディープなツアーにすべきですかね。

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さて、あとは少し村を歩いて、次の町へ行きましょう。

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村の雰囲気はインドネシアで訪れた中では一番のお気に入りとなるほどグッと来ましたよ!

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川沿いにはズラーっと屋根付きで御座が敷かれ、たくさんの人たちがピクニックや雑談を楽しんでいます。
日本の昭和初期とかの田舎ではこんな風景が広がっていたのかなぁなんて連想させるほのぼのとした光景です。

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東南アジア原産の熱帯の果物、ランブータン。お味はライチと似ていてサッパリ甘くて安いしお気に入り。このグロテスクなフォルムから、マレー語でrambutは「毛」や「髪」という意味だそうです。

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この町ではジャングルツアーと同じく人気のゴムチューブでの川下り。

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スタッフはこのチューブを上流まで何十往復も運んでいきます。

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小高い丘から村を一望すると、辺り一面にヤシの木が樹海のごとく広がっていますね。

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どうも僕はこのヤシの木の森に惹かれるんですよね。

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ジャングルの他にも洞窟や、手軽に行けるトレッキングコースなどなど、楽しみ方はたくさんな、どこか懐かしく心がホッとするような暖かみのある村、ブキッラワンで癒されてみませんか?

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宿併設レストランのナシゴレンもキュートで美味でした。


さぁ次回はいよいよ大冒険の舞台、ユーラシア大陸へ上陸です。

(2014年11月27日〜の記録)  


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