Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険コメディロマン

旅人の沈没と、人喰いクリスチャンの島〜インドネシア:スマトラ島縦断-上-〜

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bunkohstyle.hatenablog.com

沈没必須の楽園の島


見どころ満載な町、ブキティンギを堪能した僕は更に北へ約500km、世界最大のカルデラ湖であるトゥバ湖に浮かぶサモシール島という島へ向かいました。

この移動がまた、トータル18時間かかりましたよ、どうなってんでしょうスマトラの移動って。

くたくたで降り立ってから速攻で蚊に刺されますし。なんなのこのウェルカムモスキートみたいな。

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男は黙ってこうですよね。

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そのサモシール島へはパラパという町からボートで渡ります。
標高が高いので空気が美味しく湖風がとっても爽快で景色も素晴らしい30分程の船旅です。

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宿がたくさん集まったトゥットゥッという村の船着き場では女性たちが左から、お皿を洗い、服を洗い、そして髪の毛を洗ってました

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このサモシール島は、「何もしない贅沢」を堪能できる場所なのであります。

ご覧の通りにただただひたすらにノンビリした、雲の動きと同調するようにゆっく〜りと時間が流れている。
赤道直下の場所だけど日中は30℃ほどしか上がらず過ごしやすい。

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ここはかつてはヒッピーの聖地としてマリファナが吸い放題の楽園だったそうです。

時代と共に現在では規制が厳しくなり、表向きでは売られていないようですが、こんな感じでいわゆる幻覚キノコのことであるマジックマッシュルームという看板はアチコチで見かけます。
このキノコももちろん日本などでは既に規制されていますが、この島では暗黙の了解的な感じなのでしょうか。

僕はこのような物には手を出しませんが、幻覚といえば中学2年の時にインフルエンザで42℃くらいの熱が出ていた際に見たのが最後です。
目を覚ましたら、5畳くらいの僕の部屋が学校の体育館並みに広く見えたんですよ、あれは怖かったですよ。

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バックパッカー用語ですが、同じ場所に長く滞在してしまう「沈没」という言葉があります。

その沈没の条件としては大体、

1、宿代が安い
2、Wi-Fiがしっかり使える
3、居心地が良い

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泊まった宿のLIBERTA Homestayはそれらをすべてクリアしていました。
一番安い部屋でなんと35,000ルピア(約350円)これに室内までWi-Fiが届き、そしてレストラン併設なのでもう、宿から出る必要が無い。

つまり僕はヒッピーじゃなくてヒッキーだったのです。

敷地は広くて湖に面していて風に吹かれながらまったり、ワンコも3匹くらいいて人懐っこく幸せな何もしない日々でした。

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この島であえて難点をあげるとすれば、昼夜問わず蚊が活発に活動していることですかね。
テレビではしょっちゅうマラリア注意!的なCMが流れています。

パラパに辿り着いて速攻で一発、そして宿に着いてからも速攻で二発目を喰らいました。
なんなのこのウェルカムモスキートみたいな、ウェルカムマラリアみたいな。勘弁してほしい。

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男は黙ってやっぱこう。
 

自分で移動するということ

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1週間の何もしない贅沢を堪能しつつも、重い腰を上げて観光したこともあります。
宿ではバイクを借りることができますが、僕は自転車を借りて島を回って来ました。

ちなみに宿で出会った日本人2人組はそれぞれ2台のバイクで回ったそうなんですが、道が悪過ぎて転倒し2人とも傷だらけになって帰って来ましたよ。

一人は3針縫って、もう一人は顔から身体までアザだらけ、それぞれバイクの修理費はレンタル料のウン倍したとか。

・・・正直笑っちゃいそうになってしまいました・・・。
一台に2人乗りで、じゃなくてそれぞれ単独でですよ?漫画かッ。

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確かに島のほとんどは未舗装で、たま〜にエグい場所もあったりします。
まぁこの景色だとよそ見してバチコーンってのも分かる気がしますけど。

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今思えば、ユーラシア大陸を自転車で旅をするに当たった決め手となったのが、この時だったのかもしれません。
移動こそが旅の本質だと考えれば、飛行機は論外、バスや電車が陸路移動の基本になる世界の旅。

窓の外の景色を見るのは楽しいですよ、でもそれと同時に悔しいです。

うわ、ここ歩いてみてぇ〜〜、うおッここの写真ゆっくり撮りてぇ〜って、しょっちゅうなります。


そして、バスなどから景色を見ることは、テレビの映像を見ているのとさほど変わりません。テレビのそれよりは広い視野で見ることはできますが、流れる景色を見ていることに変わりはありません。

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それが自転車、そうでなくとも自分の意志で「進む」「止まる」の制御が出来る移動というのは、もうその景色に入れちゃうんです、そう、テレビの中に入っちゃう感じ。

自分が景色の一部になり、あるいはあたかもその景色を自分のモノにしたかのような、そんな感覚になります。

この時の壮観な景色の中を、最高の気持ちでペダルを回転させていた僕は実はもう、
チャリで旅するっきゃねぇ。そう腹をくくっていたのかもしれません。

人間を食べる民族


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さて、このサモシール島、なんと教会がアチコチにあるんです。

インドネシアは世界でもっともイスラム教徒の多い国だそうですが(最近パキスタンに抜かれたという統計も)、なんともこの島に住む(先住民?)バタック族という民族はキリスト教を信仰しているんですって。

この教会なんて面白いですよね、独特な雰囲気を醸し出したバタック様式の教会ですよ。

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そしてイスラム教ではない、てことはつまり、この島では普通に豚が育てられ食卓に並んでいます。
もちろんレストランでも頂くことができます。

キリスト教の島だからこそヒッピーが集まっていた理由の一つかもしれませんね。

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そのバタック族の村として目玉の観光スポットとなっている場所がアンバリータという村です。
写真のこの村の中心部にあるのは石造りの裁判を行う場だそう。

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他にもやはり石造りのコケむした状態で残るオブジェや会議をする場がそのまま残されています。
右のやつなんてもう、ムンクですよね、独特過ぎてドーパミンが吹き出ます。

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村の奥にはこんな空間があります。
先ほどの裁判をする場所と似ているのですが、この中心の土台のようなところで何が行われていたと思いますか?


そこでは、人間をぶった切っていたそうです。
そして、それらを食べちゃっていたそうです。

バタック族は、よそ者や犯罪者を喰らう食人民族だったんです。


よそ者とは、戦争時の捕虜や、キリスト教を伝えに来た西洋人や探索の際にここに足を踏み入れたやはり欧米人など。
食人は栄養源としてではなく、見せしめや儀式として行っていたそうです。

一部では、外部の人間が立ち入ることを防ぐための脅しのようなもので、実は食べてはいなかった、という説もあるようですが。
うまいことキリスト教が伝わるまでは、様々な神様や精霊などを信じていて、あの独特なムンクのようなオブジェたちを精霊として祀っていたんですね。

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こんな感じで観光という観光は1日しかしてないんですけど、とてもリフレッシュできた時間でした。

他にもまだまだ遺跡のようなものがあったり、ホットスプリングス(温泉)や壮大な滝があったり、見どころ満載で涼しくてまったりできて、豚肉も頂けてクスリも出来ちゃう?

インドネシアの元ヒッピーの楽園、いいえ現代でも十分に楽園で特異な文化が残るサモシール島なのでした。

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その壮大な滝はラッキーなことに、次に向かったブキッラワン(Bukit Lawan)村へ行く途中にドライバーのオッチャンが立ち寄って見せてくれました。落差は相当なもの。
てことで、北へ更に250km進んでいきます。

この時の移動はいつものしんどいローカルバスではなく、ツーリストワゴン的なもので、少し料金は高いけどサピーーンってあっという間に連れてってくれました。

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その道中にアチコチで見かけたもの!何か分かりますか?

これ、生きたコウモリが売られているんです。
食用なんですって。1羽100円とか。スープとかそのまんま丸焼きで頂くらしい。

更にビックリなのが、インドネシアのコウモリは薬用として食べることがほとんどなんだとか。
なんとも喘息など呼吸器系の疾患にとても効果があるらしいのです。スマトラ島では大規模な焼き畑農業などで生じた煙によって喘息持ちの人が多いので、需要があるのだそうです。

世界には科学的には証明されていないであろう、あっと驚く民間療法があるもので、実に疑わしいけれど、それを知るのは面白いものですね。


さぁインドネシア旅も終盤戦、まだ続きますよ、おもしろイベント。

次回

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