Bunkoh Style -WorldWide-

世界中の果て(先端)を命懸けで制圧しに行く大冒険ロマン

【世界の果てへ】そして旅は始まった。〜もう一人の自分との戦い〜【出発】

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アフリカ南米の旅、ユーラシア旅、2つの出発

 

2017年8月26日 アフリカ南米<リアルタイム>編


まだ閑散とした地元を始発の電車に乗るため歩いている。この時間で既に気温は27度の蒸し風呂状態。
どうなってんだ東京の夏は。これから旅するアフリカよりも不快な天気だと察する。



<本当に行くのか?やめるならまだ間に合う>



<もう決めたことだ、行くんだよ>



<足を止めろ、引き返せ、もう十分やっただろ、いつ満足するんだよ>



駅へ向かう最中での自分と自分のせめぎ合い、葛藤。
これは今に限ったことではなく、帰国してからずっとこの調子。


この帰国中に遂に30歳という、一応は人生の節目と言える年齢を迎えた。
これを機に何か他に、新しいワクワクする事を始めたい気持ちも強かったけれど、まぁ思い付かない。

頭の中は、やりたくないけどやりたい旅のことばっかり。

また言葉の通じない日常、危ない場所へ飛び込んで行かなきゃならない憂鬱さ。
すんごい大自然やら建造物やら、世界遺産だって特に興味も無い。

でも、やっぱり先端にだけは行きたくて。あの大陸の、世界の果てで感じる風をまだまだ浴びたくて。


<今やらなきゃ次はいつやれるってんだよ>


やりたい事は、できる限りやる。後悔の無いように。
それがまだ出来る環境であることにまず、やはり感謝しなきゃいけない。


寝ぼけ眼の母と玄関で握手した。毎度のこと理解のある親である。
手指が固まるという奇病に侵されていたが、幸いにも症状は前とさほど変わっておらず、むしろ慣れたようだ。

しかし俺はいつになったら母親を安心させてあげられるのだろうか。
いつまで色んな意味で心配をかけるのだろうか。


何度も心の中で<申し訳ない>を繰り返し、電車に乗り込んだ。
不思議と今回の再出発は寂しさが無い。それはもう単純に3度目の一時帰国ゆえの慣れか、それとも眠いからか、あるいは、早くに帰って来るかもしれないからなのか。


もしも旅の気持ちが上がらないようなら時間の無駄だからすぐに戻ってくるわ。

母にはそう伝えていた。


楽しめるのか、ワクワクできるのか、正直まだ分からない。
「楽しむ」という要素は旅において何よりも重要なんだけど。



大丈夫、絶対に行って良かった、この選択をして良かったと思える旅になるはず、いや、する。
今までそれは達成出来てきたことだから、きっと大丈夫。


4年ぶりに聴いた日本のセミの鳴き声をBGMに、ひと夏の3ヶ月間を過ごした故郷に別れを告げた。


次にこの町へ帰ってくるときの自分は、どんな自分なのか。


・・・って、これ、毎回言ってるよな〜。心の葛藤もあの時と同じだなぁ〜。

苦笑。



てことで3年前の自分よ、それから長い旅を経ても、お前はお前だ、未だに自分を見つけられていない。そろそろ本腰入れないとヤバいな!俺頑張っぞ!!!



・・・って、めんどくさぁ〜。ピラミッドとかマジで興味ねぇ〜。
サバンナを駆ける動物たち?富士サファリパークでいいんだけど。むしろハムスターとかウサギとか小さい方が好きだし。だから八ヶ岳ウェスタン牧場でもいいんですけどね。

なんならペットショップでいいですよ、アフリカじゃなくて。興味無いもん。


いやいや、これが良いんです、これで、良いのです。
「期待しない」で行った方が楽しめるケースって実はほとんどなので。

動物とか民族とかってよりも、アフリカ最南端にしか眼中に無いんですけど、だからって南アフリカにぺろーんと空路で行っても意味が無いから北端のエジプトから縦断しちゃいますよ。まぁ〜遠い。ケニア怖い。

<行きたくねぇ〜> ←



まぁ長旅の出発直前というのは、きっと誰もが少しはナーバスになるはず。
気分が落ち込んだり、ちょっとネガティブになっちゃうこともありますよ。
いくらやりたい事とはいえ、平和過ぎ便利過ぎな日本からカオスな世界へ飛び込むわけですからね。

大丈夫、やるという決断こそが一番の難題、それは出来たじゃないか。あとはウマいこと動くだけ。

<あ〜飛行機欠航しねぇかな〜>

そこに突っ込んでしまえばもう、こっちのもん。すぐにエンジンかかるさ!



腹くくれ!大丈夫なんとかなる!行くぜチキショー!


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2014年10月13日 ユーラシア<<回想>>編


<<もう約3年も前ですか、楽しいことが過ぎ去るのはホントに早いものです。このブログは今現在の旅と過去の旅の回想編を同時に進行、連動していくような感じにしていこうと考えています。内容の時期・時間軸が多少ゴッチャになる可能性がありますが、試行錯誤して進めていきたいと思います。それでは3年前のユーラシア回想編です。>>



丸1年間に及ぶオーストラリアの旅から帰還し、2週間あまり。
まだつい最近まで、どこまでも続く地平線の真っ只中を爆走し、大自然に圧倒され、仲間と働きテントで満天の空の下で寝て。

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こんなことをついこの前までしていたのが信じられないほどに平和過ぎる地元、淡々とした、東京。

まるでその旅がすべて夢だったんじゃないかと錯覚してしまう。
それほどまでに最高でパーフェクトなこれ以上無い素晴らしい時間だったと胸を張って言いたい。


1年間のほとんどを決まった食材で自炊していたからか、日本のメシが美味すぎてこの一時帰国の2週間で3kgも太ってしまった。

これほどまでに家の冷蔵庫が宝箱に見えるのは未だかつてないんですけど。

 


ひたすら食いながらの一時帰国中の準備という準備はそれほどやる事はない。


休止にしていた携帯を解約してたくさんの友達を失ったくらい。

お土産として6人分のお菓子を買っていたはずだが1つ見当たらず途方に暮れ、盗まれたのではないかとか色々勘ぐったりしたが、よく考えてみたら自分で食っちゃったことを思い出し、自分に何度かビンタを浴びせるくらいだ。

あとは税金対策のために住民票を抜いて、住所不定無職になったくらいだ。


さぁ、旅はこれからが本番。オーストラリア一周は名目上はそれの準備の場、練習の場。
まったくと言っていいほど喋れなかった英語にも慣れ、写真のレベルも格段にアップ。
そしてなんと言っても一人で成し遂げられたという、確かな自信。
トータル的に目に見えるくらい驚くほど鍛えられた自分がここにはいる。

 


渡豪する前と変わらない、綺麗に整頓された自分の部屋を見て、ふっ、と息を吐いて扉を閉める。

次にこの部屋に戻るのはいつになることやら。


でもちょっと待て。

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台風がオラの出発を歓迎し過ぎてる。

歓迎というか日本潰しに来てるだろこれ。


出発は今夜13日の11時、ドンピシャなタイミング。

こりゃ欠航だな、今年最大級の勢力とか言ってるし。
ニュースでも各会社の欠航が相次いでるようだ。てことでもっと日本を堪能できちゃいそうだな?

なぜだかウキウキしながらエアアジアからの欠航のメールを待つ。



が、いつまで経っても来ないので自分からエアアジアに電話してみた人←
空港まで行って今日は飛びませんとか言われても困るしメンドイじゃないですか。

フリーダイヤルでかけたら、色んな営業所を介してシンガポール支店に繋がった。

この電話の向こうはシンガポールって、なんかすげぇ。
日本人のお姉さんっぽい人が対応、欠航じゃないの?と聞くと、


国際線は国内線よりも高度が高く、台風の更に上空を飛ぶので、

多少の遅れはあるかもしれませんが、飛びますよタコヤローテメー。


てな感じで、欠航のメールしてないんだから飛ぶに決まってんだろ的な感じで言われました。
確かにね、お忙しいとこ申し訳なかった。

にしても台風の更に上空を飛ぶとかスゲェな、神様の技みたい。なかなかやるじゃないかエアアジア




そんなこんなで母ちゃん、とりあえず飛ぶらしい。

行ってくるよ。










欠航すればもう少し一緒にいられるのに。

そんな表情の母 ────────────



丸1年日本を離れ、今度はいつ帰るかも分からない旅へ出る。
たったの2週間足らず、それもほとんど外出したりであまりお母さんとの時間は多くはなかった。

帰って来るのを楽しみにしていたようだ。それからまたあっという間の出発。


女手一つで僕を育ててくれた母。
1年見ないうちに少しシワと白髪が増えたように思える。身体も小さくなったように感じる。


そんな母が僕のいない間に、左右の手指の第一関節が変形して固まる、へバーデンなんちゃらという奇病にかかっていた。今はまだ少しの痛みと動かしづらいというレベルのようだが、いつか完全に固まって動かなくなる事例もあるようだ。



「でも毎日たくさん動かしていれば進行を遅らせることが出来るみたい、ピアノでも習おうかしら。」

なんてニコニコしながら言う。






それを聞いた瞬間、僕の視界は一気に、サーーっとまるでその音が聞こえるくらいに真っ白になってしまった。





同時に身体も動かなくなった。





そして、その白いモヤのようなものの奥から、一人の男が現れた。


















もう一人の自分だ。